10年ぐらい前の修羅場。
私子…私。当時学生。
友子…友達。同級生。
犬男…友達の彼氏。年齢は同じで社会人。
猿子…犬男の浮気相手。
ある日、友子から呼び出された。
事情は会って話したいから、すぐに来て欲しい、とのことだったので、すぐに家に行った。話を聞けば犬男がどうも浮気をしているようだ、と。
事の発端は、友子が犬男の車のダッシュボードで見つけた一枚の手紙。
猿子から犬男に宛てたものだった。
友子はその手紙をこっそり拝借したらしく、私子に見せてくれた。
私子「なにこれひどい」
友子「ひどいよね」
私子「……ひどいwwwwww」
友子「ひどいよねwwwwww」
何がひどいかって、すごく頭の悪そうな筆跡や犬男に対する愛のポエムもさることながら、宛名だった。
犬男はここで記されているように、犬っぽい。
しかも小型犬の可愛い感じの犬。
Dear パピ(パピヨンの略。ここでは仮に)
みたいな感じで書かれてた。しかもパピの【゜】←これがハート。
怒りとか悲しみとかの前に二人で爆笑してしまった。
ひとまず笑い飛ばしたあと、どうしてくれよう、という話に。
友子「パピ(犬男)に電話するわ」
私子「wwパピwwww余裕っすね、友子さん!www」
ここまで余裕の友子だったんだけど、犬男への電話が修羅場への幕開けとなろうとは。
私子は友子が電話するというので一旦コンビニへ出かけた。
15分ぐらい物色したあと、友子宅に戻ると、もう電話が終わっていて、友子の顔が真っ青だった。
私子「うわ!どうしたの、顔真っ青だよ?てか電話終わるの早くない?」
すると…