どこでもドアが欲しかった

あまりにもひどい圧迫面接を受けたので…

time 2016/11/20

あまりにもひどい圧迫面接を受けたので…

急いで自宅に帰った俺はスーツとは全く印象の違うカジュアル服に着替えると面接した会社に逆戻り。
向かいのハンバーガー屋に居座りおっさんが退社する時間まで待ち続けた。
IT企業にしては早い20時時頃にっさんが退社する姿を発見するとそのまま店を出て付かず離れず追跡開始
しかしおっさんは最寄りの駅で電車に乗ったはいいが、直帰せずに某繁華街のある某駅で途中下車してご入店。
もちろんスマホで撮影してそのまま外で待機。
ハンバーガー屋もなく立ちんぼで待機してたので一時間もせずに出てきてくれて本当に助かった。

そして再び電車に乗ったおっさんは特別区から市に変わるあたりの駅で降るとバス亭でバス待ち
さすがに格好が違うとはいえバスで一緒に並ぶとバレるんじゃないかと思ったが、だいぶ後ろに並んだのでバレることなくバスに乗車。
バス内はかなり暗く離れていればバレることもなく一緒に下車すると遂におっさんのマンションに到着。

そこはオートロックもない古いマンションだったのは本当に助かった。
おっさんがエレベーターに乗ると階段を駆け上がり、ほとんど時間差もなく同じフロアに到着。
そしておっさんが自室のドアを開けた瞬間、階段から駆け寄り「ちょっとご主人!」と隣人がクレームを入れるような素振りで歩み寄ると、
ドアを掴んでおもいっきり広げると礼儀正しく「ごめんください!」と室内に声をかけた。

おっさんは何が起きたのかさっぱりわからない顔して「何ですか!?」と聞いてくる。
忘れられたのも悲しいので「昼間に面接でおもいっきりけなしてくれたばかりだろ」って教えてやると、
急にキョドりだして「なんですか?」「なんですか?」とただただ連呼するばかり。

奥から小学生高学年か中学生ぐらいと思われる娘さんが出てきて「お父さん何やってんの?」とおっさんに声をかけるも、
キョドりまくって「いいから部屋に戻りなさい!」と叫んで無理やり戻らせるおっさん。
あまりの態度の変化に「娘さん大好きすぎるんですよね?w」と質問するけど無言で自分の顔を見るばかり。
色々と頭のなかで何かが駆け巡ってるのか無言のままでこっちを睨み続けて何の反応もなし。
何か声をかけなきゃと思って「やっぱりさっきの店では娘さんを想像しながらハッスルしたんですか?」と尋ねるも、
裏返った声で「ウェ!?」と小さな悲鳴をあげ、子供みたいに指を口に当てて「しー!しー!」とかやり出す体たらく。
もう完全に動揺していて会社で見た横柄なおっさんの姿はどこにもなく、そこにいるのは小心者のかわいそうなおっさんだけ。

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