どこでもドアが欲しかった

偶然再会した幼馴染が余命半年の宣告。旦那にも捨てられた彼女と結婚したのだが…

time 2016/11/24

偶然再会した幼馴染が余命半年の宣告。旦那にも捨てられた彼女と結婚したのだが…

相手にするのも馬鹿馬鹿しいけど、嫁の介護で休暇もらいまくった後に裁判で仕事に穴開けるのが申し訳なかったから、
こっちも弁護士立てることにした。

一番手っ取り早いのは元旦那の浮気を立件して相サイに持っていくことだろうってことになって、申し訳ないけど何か手掛かりはないかって、嫁の形見の手帳や携帯電話のメールを覗かせてもらった。
そしたら手帳には、元旦那はおろか、浮気相手のことまできっちり記録してあった。
と言っても浮気の証拠としてじゃなくて、浮気相手のかかりつけの産科の連絡先とか食べ物の好き嫌いとか、秘書みたいに細かくメモしていた。

携帯電話にも、元旦那と浮気相手から、夕食は何食べたいだのクリーニングできてなかっただのってメールが残ってて、
嫁が元旦那と浮気相手の家政婦みたいに使われてたってことがすぐにわかった。

あと、手帳の中には消えかけたエコー写真とメモも入ってた。
嫁が一度流産して、それで不妊になったってことは俺も聞いていた。
元旦那がそれを口実に浮気して、妊娠した浮気相手を家に連れてきたってことも。
だからエコー写真が、嫁の子どものだってことはすぐわかった。
メモは、生まれられなかった娘への手紙だった。
走り書きみたいな荒れた嫁の字で、
「お父さんから守ってあげられなくてごめんね」
ってことが書いてあった。
嫁、元旦那からしょっちゅう暴力を振るわれてたらしい。

結局、嫁の手帳と携帯電話が証拠になって、元旦那の浮気の事実を認定してもらうことができた。
あと俺との浮気の証拠は、当然だけど具体的な物証が上がらなくて、訴えは棄却された。
弁護士費用はちょっとだけ痛かったけど、まあこれで嫁の名誉みたいなものがちょっとでも守れたのならいいかな、と思うことにした。
本当は元旦那をぶん殴りたかったけど、それやったら色々とアウトなので踏みとどまった。

おかげさまで、俺割と幸せだと思うんよ。
嫁の件で無理を頼んだとき、精一杯融通効かせてくれた職場や上司にはホント感謝してる。
俺自身、遺伝病持ってるんで元々結婚する気はなかったけど、予定外に嫁さんもらえたし。
まあこれから長らく別居中になるけどw
一応あっちで待っててくれるらしいから、次に会ったときには元旦那の愚痴をタヒぬほど聞いてやろうと思う。

嫁の元旦那はそこそこ金持ってるはずなんだが、言っちゃ悪いが俺風情に300万をたかりにきた辺り、もしかしたら金に困ってたのかもしれん。
まあ、俺の知っている範囲では、裁判の後、仕事が一気に減ってたんで、ざまぁwと思っている。

(Visited 857 times, 1 visits today)

down

コメントする

シェアする

  • 人気記事

  • 最近の投稿

  • 最近のコメント

  • アーカイブ

  • カテゴリー

  • メタ情報

  •