妹が銃で撃たれて死んでた。
猟友会に所属してる叔父が、たまたま何かの用で銃を出してたらしく、
子供の遊んでる広間に置きっぱなしになってたらしい 。
走り回ってた従兄弟が、立てかけてあった銃を倒したら暴発して事故が
起きた、ってその時は聞いた。
これが第一の修羅場。
最近、その銃を倒した従兄弟も、もう中年になって病気で亡くなって
その葬儀で、実は倒したんじゃなく、銃を撃ったらしいと聞いた。
これが第二の修羅場。
亡くなった従兄弟は、病弱で仕事はしてなかったが、細々と絵を描いてた。
亡くなる前に、妹の絵を描いて送ってきた。
銃を放置していた叔父にも責任の大きい事故とはいえ、直接の原因になったことを
後悔し続けてるのかな、なんて同情的に感じてたんだが、今となっては
どういう気持ちだったのか、怖い。
その絵は今もうちに飾ってある。
どういう経緯でどんな風に隠蔽があったかは、正直この話は一族の中でタブーだし、
その場に居合わせた人間もかなり亡くなっているため、分からない。
なお、どちらにせよ時効成立してるだろうくらい昔の話。