母激怒。
母から聞いた父も激怒。
両親二人揃って
「お前が伯父の子なんて有り得ない」
と熱弁された。
まず母が私を妊娠した当時、伯父は自身の不始末のため地元にいなかった事。
伯父と母が初対面したのは私が2、3歳になってからである事。
伯父と母が二人きりで会ったことは一度もなく、また父が許すはずがないという事。
はっきりとは語らなかったが、どうやら伯父はセイ犯罪かそれに近いことをして
地元にいられなくなった時期があるらしかった。
「あいつとお母さんが二人きりで会う機会なんて、お父さんが絶対に作るわけない」
と父は涙ながらに語り
「×男さんに何かされるくらいなら、お母さんは舌でもなんでも噛んで死ぬ」
と母は断言した。
私は
「伯父さんを信じたわけじゃないけど惑わされてごめんなさい」
と泣いて謝罪した。
その後両親は第三者を通して伯父に厳重抗議。
伯父は
「自分が独身だから、遺産の取り分を多くしたくて(?このへんの主張あいまい)
私=伯父の子ということにしようとした」と自白した。
行政書士の先生に念書を作成してもらい、以後我が家と伯父は接触禁止となった。
今この歳になって思いだせば、伯父の話は
「それどこのフランス書院?」
とお笑い草だが、高校生当時は本当に衝撃だったし気持ち悪かった。
今でも忘れられないのが伯父が「パンT」という単語を連呼していた事。
「そこで俺がパンTを」「パンTが床に落ちて」と「ティー」部分を妙に伸ばす独特の言い方で
まだたまにその時の伯父を夢に見る。