付き合って2年。お互いそろそろ結婚をということで、お互いの両親に挨拶も済ませ、幸せな同棲生活を始めた。
半年経った頃から、私の仕事も忙しくなり深夜に及ぶこともあった。
でも彼は夕飯を作って待っていてくれたりして協力的だった。
その頃から、携帯をトイレに持って行ったり、私が着ないようなアパレルの紙袋が机の上に置いてあったりし始める。
不審に思った私は、いけない事とは思いつつ、寝ている隙をみてトイレにもって行き、息を潜めて彼の携帯を見る。
するとそこにはA子という女性との熱いメールがあった。
”あの時、一緒に見た星空は忘れないです。”
”手紙 ありがとう。うれしかった。私も大好き!”
”チュウマーク、ばれないようにちゃんと消してね!笑”
それを見た私は、あまりのショックで涙も出ず、そのままへたり込んでしまった。
その夜は一睡もできなかった・・・
夜が明けて彼が起きてきた。
リビングで抜け殻状態になっている私を見て、
「どうしたの?」と声をかけてきてくれたが、私はどう接したらいいのか分からず「具合が悪い」とだけ言って寝たフリをした。
彼は「ゆっくり休みなね」と言い残して会社へ行った。
一人になってようやく涙が出てきた。
心臓の音が耳の近くで聞こえるくらい早く大きく鳴って、食べれず、眠れず、その日は会社を休んだ。
気がついたら午後10時を回っている。
いつもなら彼は帰ってきているはずの時間なのに・・・また嫌な事が頭をよぎる。
その時、彼からメールが届く。
”具合は大丈夫?今、会社で一人で残業してる・・・腹減った・・・ 遅くなるから先に寝ててね!”
幸い彼の会社が自転車で10分程の所にあるため、作った晩御飯を弁当箱に詰めて持っていくことにした。
会社に到着した。
一部屋だけ明かりが点いている。
入るわけにもいけないので携帯で呼び出すが応答がない。
しばらくして明かりが消え、誰かが玄関から出てきた。
彼と女性だ。
二人は笑いながら出てきたが、私の存在に気がついて
「ヤバイ」という表情で固まっていた。
私「一人・・・じゃなかったんだ。」
彼「うん、たまたまこちらの後輩のA子さんが差し入れを持ってきてくれたんだ。」
私「A子さん?」
A子さんは私とは正反対の小柄で、かわいらしい守ってあげたくなるようなタイプに見えた。
先ほどからA子さんはうつむいたままだ。
私「A子さん、初めまして。彼女の●●と申します。彼がいつもお世話になっております。」
A子「・・・・!!」
うつむいたままの顔が上がったと思った瞬間、A子の頬には大粒の涙がつたっていた。
その後…