ちょびヒゲ親父がマスターやってる小さい喫茶店でバイトしてた頃の話。
その喫茶店には、数少ない常連客の中に、近所のばあちゃんと高校生の孫娘という2人組がいた。
ばあちゃんと孫娘はめちゃめちゃ仲良しで、俺やマスターも2人と仲良かった。
ある日、そのばあちゃんと孫娘がいる時に初来店の女子高生2人組の客も来た。
そして、その女子高生2人組は孫娘のカバンを指差してクスクス笑いだした。
「何あのだせぇの」
「ありえなくね?」
「つかあんなん持てる奴が信じらんない」
とか言いながら。
孫娘が持ってるカバンは確かに流行りのものとかではなかった。
でもそれはばあちゃんの手作りのカバンだったから。
袋っぽいカバン。
俺とマスターは以前そのカバンの話をばあちゃんと孫娘から聞いてて、そんでカバンがばあちゃんの手作りってことも知ってたたもんで、内心すげーむかついてた。
しかも店が狭いうえに笑い声とかが無駄にでけーもんだから孫娘たちにも丸聞こえで、ばあちゃんなんか明らかに悲しそうな申し訳無さそうな(←孫に対して)顔になっちゃってる。
俺の中でその女子高生2人はもう、うんこ。
注文取りにいくのもすげー嫌。
そしたらマスターがいきなり…