長年片思いしていた大学のサークルの先輩。
彼女がいると聞いてアタックできなかったけどある時期からサークルOBの飲み会にフル出席するようになり
彼女と別れたと聞いたので、私は戦闘モードに入った。
積極的にアドレスを聞いて、先輩の趣味の知識を詰め込み会社帰りの食事や、映画デートをする仲に発展。
距離が縮まる高揚感は今でも忘れらない。
毎晩LINEで会話する仲になりちょうど一年くらい前、バレンタインの前
「バレンタインにデートしてくれますか?」と聞いたら
「OK!」の返事が。
私の脳内はお花畑が満開になった。
バレンタインに告白→了承→晴れて彼女の座ゲット!
舞い上がっていた実家暮らしの私は親に
「飲み会行くけど、今夜は友達のところに泊まるかもグフフ」
と用意周到。
いろいろ察してくれた姉がアクセサリーを借してくれてコーディネートも完成させてくれた。
そしてバレンタイン当日。
私は気合いを入れまくってデートに挑んだ。
先輩の車に乗り、ランチをして先輩が見たかった映画を一緒に観て夜は先輩が予約してくれたレストランへ。
そこで告白する予定だった。
映画の後、食事まで時間があったので先輩が買いたいスポーツ用品があるからと、イオンに行くことになった。
私は田舎住まいなので、休日のイオンはすごい人。
無駄に広い郊外のイオンなんだけど私達にとっては
「地元の六本木ヒルズ」。
デートのカップルもファミリーも、みんなそこに集まる。
フードコートもカフェも満席で、とにかく人・人・人。
スポーツ用品店に行くため、私達はエスカレーターに乗った。
エスカレーターも隙間なく混み混み。
昇りのエスカレーターに乗る私達の下の段にやっと歩けるくらいの年齢の子供を連れた夫婦が居た。
子供は私の後ろでキャッキャキャッキャはしゃいでいた。
危ないなー。
こんなに混んでるんだから抱っこすればいいのに。
降りる時に蹴らないように気をつけなきゃと思っていた瞬間、私の下半身に
「シュルッ!」という感覚が走り一気にスースーした。
アキャキャ、エヒャァ、キャッキャと猿みたいにはしゃぐ子供の手に揺れるのは…