「女がおまえに気がないことなんてわかってる。なぜわからない?
女には相談相手なんていくらでもいる。
おまえと寝たいわけでもない。
女はお前んちをひっかきまわして楽しんでるんだぞ」
と言った。
その場では「悪いようにばかり取るんだな」
と捨て台詞を吐き、俺は帰宅した。
しかし帰ってベッドに入るとじわじわ同僚の言葉が効いてきた。
俺じゃなくても相談相手はいる、俺とヤりたいわけじゃない
だったらなんであの女は一年も連絡してくる?
弁護士でも頼めば一発なのに、はたまた俺が好きなわけでもないのに…
その後、一発でスパっととはいかなかったが、徐々に俺は女とのラインをやめた。
返事に1、2時間あけるようになると、女は空気を読んだか、あまりラインして来なくなった。
思い出したようにたまに来ることはあったが
返事しないでいると、そのうちぱったり止んだ。
すんでのところで回避できたが、もしかしたら不倫もしていないのに
すべて失う可能性があったかとたまに思い出してはヒヤリとする。