幽霊なんて信じてないんだけど、ある日、明らかに姑の幽霊にしか見えないものが部屋の中にいた。
1年前、壮絶な嫁姑争いの最中に、事故であっさり亡くなってしまった姑。
文字通り流血沙汰を何度か起こされて、裁判寸前まで行って絶縁した。
葬式にも行かなかったくらい嫌いだったもんで、半透明であっても姑がそこにいる!と認識した瞬間にかーっと血が上って、そばにあったファブリーズを、かけるんじゃなくて本体ごとぶん投げてしまった。
ファブは姑をすり抜けて壁にぶつかって落ちたんだけど、明らかにビビってる雰囲気を出してきたので
「クソババアーーー!タヒんでまでも絡むたぁいい度胸だこんちくしょーーー!」
とがなったら、なんか言いたげな顔して、すっと消えてしまった。
そういえば、ちょうど先日が一周忌だったなと思い出し、墓が遠方なので仏壇のほうに文句言いに行ってやると義実家に出かけたら、舅が
「嫁ちゃん、これ・・・」
と私宛の封筒を差し出してきた。
姑の残した本に挟まっていたのを、偶然見つけたらしい。
舅の前で開封して読んでみたら、驚くべき内容が…