突然嫁の目から涙がポロポロと溢れてきて、焦る俺。
「前は、いっぱい言ってくれたのに、私が恥ずかしいって言ってから全然言ってくれなくなって、でも私から言って欲しいとは言い出せなくて、苦しかった。」
と泣きじゃくる嫁。
嫁をなだめていると、嫁は
「やっぱり、言葉にして言ってくれたら嬉しい。」
と言いながら、俺にしがみついて号泣。
そんなこと言われたら、単なる保守だけで終わらせるのはもったいないと思ったが、体力の続かないおじさんは、嫁を抱き締めるだけで精一杯。
それでも嫁は、
「単身赴任の間はさみしかったから、こうしてまた一緒にいられて嬉しい。」と小声でささやきながら喜びつつも、俺の横にピッタリとくっついて離れなかった。
俺は幸せってヤツをもの凄く実感した。
過去に唱えてた分の効果がまとめて出たみたいだったよ。
反対の効果がまとめて出たら…と想像しただけで寒気がするけど。
言葉にするって、やっぱり大切だ。