数年前の話です。
娘が小学校中学年の頃、本人の希望で、近所の道場に週2回程通っていた。
小学生は男女一緒に練習していて、女の子は同じ年の子が一人だけ。学区は違う。
先生は数人いて、20~50代の男性。小学部の先生は若い元気な男性だった。
ある頃から、娘がその先生を怖いと言うようになった。
体罰があるみたいで。
ただ、怪我はしていないし暴言もまぁ…そのくらいはあるかな、という程度。
それでもとにかく毎回しっかり娘の話を聞くようにした。
そしてどうやらセクハラも若干混じっている事に気付いた。
娘はまだそういう事には疎かったけど、気持ち悪さは感じているようだった。
本人は柔道が好きなようで、道場を止めたくはないという。対応に悩んだ。
その数日後、駅前の古本屋でその先生(以下A)を見かけた。
向こうは保護者の私の顔なんて覚えていないだろうが、
Aは非常に特徴ある外見なので、私の方は良く覚えていた。
ここはひとつ、挨拶がてら立ち話をして人となりを探ってみようと近付いた。
Aが手に持っていた物は、数枚のロ○ビデオだった。
百歩譲って女子高生物ならまだ良かった。でも残念ながら小学生物だった。
しかも、大人向けゾーンのレジじゃなくて、一般のレジに並んでいた。
全てが駄目、無理。
娘には即道場を辞めさせる事にした。
事情は話さなかったけど、私の表情に圧されたのか娘はあっさり了承。
退会届を持って道場に行くと、もう同期の女の子のお母さんが来ていた。
なので、軽く事情を伝えようと話しかけた。すると、そのお母さん激怒。
私をモンペ、娘を自意識過剰の怠け者扱いしてお説教を始めた。
「そういう事言う人、この世界には多いんですよ。女の子の母親でね。
でも本当に勘違いだから。違うから。確かに嫌な事あるだろうけど、
だったら黙って辞めれば良いじゃない?先生を悪者にして後ろ足で砂掛けて。
そうやって娘さんは言い訳上手な駄目な人間になっていくんだよ。
私、そういうのウンザリ。聞きたくもない。恥を知りなよ、女を武器にして。」
だいたいこんなようなことを言われた。もっと色々言われたかな。10分くらい。
私としては、辞めるに当たって道場の大先生に話を通しておきたかった。
ビデオの事まで言うつもりは無かったけど。
だから一応同期の女の子にも話を聞いておきたかったんだよね。
そのお母さんが人前で長々説教したお陰で私はすっかりモンペ扱いで、
大先生にも会わせて貰えなかった。帰りがけに、そのお母さんに
「うちの子は、やるよ。オリンピック目指すから!」と高らかに言われた。
周りは拍手してた。私には冷たい目線。
ちなみにAはその場にいなかった。
その後…