元嫁は付き合ってた頃から束縛が
ひどかったんだが、結婚してから
みるみるうちにひどくなった。
会社に着いたら会社の電話から
元嫁携帯にワンギリ強要、
昼休みと15時と帰宅前に元嫁にメール強要。
残業がある日は会社から
1時間おきに元嫁携帯にワンギリ強要。
「俺の邪魔すんな」って言うが、
「だってあなたが好きなの」
とメソメソ泣くので、惚れた弱みで
仕方なく従ってたのが悪かったと思う。
会社の飲み会は当然女がいるが、
元嫁はそれが気に入らない。
俺の部下が女なのも気に入らない
(当時は庶務担当課だったから女性だらけ)。
スーツに女の臭いが付いていると言っては、
ドライクリーニング必須のスーツを
衝動的に洗濯機にぶちこもうとする。
たまらずクリーニング屋に
スーツとワイシャツを出すようにしたら、
今度はクリーニング屋のおばちゃんの
においがついていると言ってわめく。
会社に来る弁当屋から弁当買おうとしたら、
「他の女が触ったものなんて食べないで」
と弁当を持たせてくる。
おかげで外食は結婚してから2回くらい
しかしていない。
でもやっぱり愛情はあるので、
結婚から4年目に息子が生まれたが、
元嫁はそれは可愛がっていた。
息子の世話に追われたせいか、
俺への束縛がなくなっていた時期だったな。
あるとき
「たまには嫁1人で買い物に行かせろ」
というのを見たので遊びに行かせようとしたが
「あなたがいないなら行かない。
久々に2人でデートしたい」という。
それならと、朝から俺母に息子預けて
1日出かけた。
久々だったんだが
元嫁が今までに見たことないような
タガが外れたみたいなにや~とした
笑顔で俺に抱き着いてきて、
「ねえ、息子ってあなたそっくりだよね。
あなたが増えたみたいで、私、幸せ」
って言うの聞いて、なんか知らんが、
すげぇ怖くなったの今でも覚えてる。
その後、息子は年相応に活発な子に
成長したんだが、
小学校低学年のとき友達と遊んでいて
足を怪我して、顔も怪我してしまった。
俺が先に病院についていて、
医者から話を聞いているときに、
元嫁が病院に到着した。
包帯してる息子を見て絶句した後、
元嫁が医者に
「先生、この子の顔は元に戻らないん
ですか?」と聞いた。
医者は
「難しい。
手術とリハビリと〇〇法(覚えてないスマソ)で
どこまで回復できるか。
ただ本人の努力が求められるので、
時間がかかるということは考えてください」
って答えてた。
その日から元嫁は、却って息子が
可哀そうになるくらい、
息子の傷を消すこととリハビリに執着した。
高い薬をそれこそ湯水のように費やした。
回復させるためのリハビリを毎日行い、
マッサージを施した。
リハビリもマッサージも息子のためだと
思っていたし、
そのためには息子もある程度
我慢しなきゃダメだと思っていたが
あるとき医者から俺だけ呼び出されて、
「奥さんとよく話し合いなさい」と叱られた。
痛みと母親の執着で、
息子が心理的に追い詰められているという。
多動が疑われたくらい活発な息子が、
確かに最近物静かになってると思ったが、
それは足を怪我したせいだと思っていた。
仕事が忙しくて
息子とろくに向き合ってなかったことを
猛省したよ。
その夜、元嫁に「もう少しペースを緩めよう」
と提案したら、
元嫁がものすごく反発してきた。
納得いかなくて、
「確かに息子のためを思うお前の気持ちも
わかるけどさ」って言ったら、
元嫁がふてくされた顔で
「別に息子はどうでもいいのよ。
あなたと同じ顔だから可愛かったのに、
なんでよりによって顔を怪我するんだろう。
本当にクズだよね。それしか価値ないのに。
さっさとあなたと同じ顔に戻したいから、
邪魔しないで」だと。
ざーっと血の気が引いたよ。
元嫁、あのにや~とした笑顔で言うんだよ。
「息子は愛してるよ。あなたの息子だもん。
あなたの血が入ってて、あなたと同じ
顔してたんだもん」
で、そこで修羅みたいなひでぇ顔になって、
「だから大事にしてきたのに、本当に馬鹿。
あんな顔じゃ、全然あなたと同じじゃない」
「別の人格だってことは理解してる。
あなたみたいな人が他にいるわけない。
息子はあなたとよく似てるけど、
結局偽者だから」
次の日速攻で俺の実家に息子連れて行って、
両親と同居の姉夫婦に事情話して息子
預かってもらった。
息子を俺実家に預けたと元嫁に事後報告
したが、またにや~とやられて
「新婚みたい」と笑われて、
元嫁が怖くて仕方なくなってたよ。
この元嫁相手に離婚を突きつけると
ものすごい修羅場になるだろうと思って、
タイミングとか色々見計らってたんだが
いい案を思いつけなくて、半年も
たってしまった。
俺はこの半年間、毎日会社帰りに
息子の顔見て、
それから実家に泊まったり、
元嫁のところに帰ったりしてた。
その頃から元嫁の束縛が復活してきて、
ワンギリ強要が再開した。
断るとヒステリックに暴れて手に
負えなくなった。
実家の番号からかけてやるとそれで
満足らしく、
それ以上求められなかったが。
だが休日を毎日息子と過ごす俺に
フラストレーションがたまったらしく、
今月の頭に爆発された。
「息子と私、どっちが大事なの!
息子を捨てろ!あんなのもういらない!」
言いながら抱き着いてきて、涙流しながら、
「ねえ、最初からやり直そう。
次はちゃんとうまくやるから」
もうそこで俺も切れちゃったよ。
俺「俺は息子が一番大事。お前こそいらない」
元嫁が「びっくり」としか表現できない顔した。
元嫁「なんで。私のこと、いらないの?」
俺「自分の子供を大事にしない女なんていらない。
息子は俺とは違うのに、お前はそれを理解してない。
頼むから離婚してくれ」
元嫁「なんで。私のこと、幸せにするって言ったのに」
俺「お前も、俺のこと幸せにするって言ったろう。
俺は今、不幸だ。お前も多分、不幸だ。別れよう」
そこから元嫁、フリーズ。
考えさせてください、って部屋にこもった。
自害しないかハラハラしてたが、
翌朝出てきて
「離婚に応じます。あなたが言うなら仕方ない」
と言って、そのあと完全に無言。
ソファに座った姿勢のまま微動だにしないし、
声かけてもびくりともしない。
食事もしなくなったから、
最終的に元嫁両親呼んで引き取ってもらった。
両家の親を巻き込んで離婚について決めて、親権は俺。
財産分与と養育費相殺。
元嫁は完全に壊れちゃって、
元嫁両親がそのまま実家で面倒を見ることになった。
で、元嫁が唯一出してきた離婚の条件というのが
「最後に一緒に届けを出しに行ってください」というもの。
当日、待ち合わせ場所に
元嫁が元嫁両親と一緒に現れたんだが、
元嫁の服装が結婚当初にプレゼントしたワンピース。
体型変わってないんだなぁってぼんやり思ってたら、
「最後くらい腕組ませて」って言うので素直に応じたら