どこでもドアが欲しかった

勘違い野郎の従妹A男に付きまとわれていた→ある日、とんでもないことが…

time 2016/11/25

勘違い野郎の従妹A男に付きまとわれていた→ある日、とんでもないことが…

私には同い年の従兄弟がいる。
コイツをA男とする。

A男は私母の兄の子。母兄の妻(伯母)と母は中学の頃からの親友で、それが縁で伯父達は結婚した。
母と伯母はお互いが結婚してからも仲が良く、両家は同じ新興住宅地に家を買い、ほぼ毎日顔を合わせていた。

そんな訳で小さい頃はA男とよく遊んだけど、年を重ねるごとに回数は減っていった。
異性だっていうのもあるし、A男はなんだか気持ち悪い奴だったから。
「察してちゃん」っていうか、こっちがアクション起こさない限り、基本的に黙ってニヤニヤしているだけだった。
しかし、母達は私とA男を遊ばせようとするし、叔母は
「私子ちゃんがA男のお嫁さんになるのがおばちゃんの夢なの〜」
が口癖で、それが物凄く嫌だった。
母に「A男と遊びたくない」って言っても
「たった1人の従兄弟なんだから仲良くしなさい!」
とキレられたから、A男と母達の愚痴は父に言うようにした。

父も母がA親子とべったりなのを快く思ってなくて諌めていたけど、私の時と同様にキレられて毎回話にならず。
A親子は土日を問わずやって来たので、よく父は私と妹を連れ出してくれたり、平日も家に帰る時間が遅くなるよう、色んな習い事をさせてくれた。

家が近所だから、A男と中学校は一緒だった。
色気付いたのか、最悪なことに中2ぐらいからA男は私のことを彼女扱いするようになった。
学校の玄関で待ち伏せてたり、廊下ですれ違う時に身体を触られたり。
「止めて」って言ってもニヤニヤするだけ。
何度かナグろうかと思ったけれど、母と叔母のタッグが怖くて泣き寝入り。
代わりに親友や先生に相談した。
あと、家にはあまり帰らないようにして、同じ市内にある父方祖父母の家に滞在するようにして、A男から自衛するようにしていた。

高校は女子校に入学すればA男と離れられたけど、自宅から通える範囲内には女子校が無かったから、頑張って県内一の進学校に入学した。
A男はあんまり頭がよくなかったから、これで離れられる!‥って思って喜んだのも束の間、入学式の日、高校でA親子の姿を見かけた時は吐きそうになった。
一緒にいた父も顔を青くしていた。
私母から私の進学先を知ったAは猛勉強して合格したそうだ。
「一緒に登校できるわね」
と伯母に言われたので、恐怖を覚えた私は時間が余計にかかるけれど、父方祖父母の家から高校に通うようにした。

幸いなことにA男とはクラスが離れていた。
けれど接点を作る為か、奴は私と同じ合唱部に入部しやがった。

A男は私のことを
「従姉妹で幼馴染みで彼女だ」と言いふらしていて、信じた人と信じなかった人は五分五分。
私が素っ気ないのを
「照れているんだよw」
って言ってる時にはムカついたけれど、A男の件を除けば部活は楽しかったから、奴の顔を見たくないけれど退部しようとは思わなかった。

そして高校に入学して半年近く経った頃、合唱部は県大会を突破してその上の大会に進めることになった。
大会が行われるのは隣の県で、1泊2日の予定で部員全員で行くことになった。

部員が多く予算が少ないので、宿は古い旅館で4人1部屋。でもそこそこ立派な温泉があるそうなので、仲の良い友達もいるから本当に楽しみにしていた。
もちろんA男もいたけど別のバスだったし、友達が気を利かせて近付けないようガードしてくれていた。

旅館に荷物を置いてから練習して、夕飯を食べて温泉に入った頃にはA男の存在は完全に忘れていた。
部で1番仲の良い子(B美。この日は別の部屋だった)と、おしゃべりしようと私の部屋へ戻ったら‥‥布団のひとつが、不自然にこんもりと膨らんでいた。
B美にアイコンタクトを取ると、彼女も気付いていた。
なぜか「先生に報告しよう」とは思わなくて、2人で一緒に掛け布団をめくった。

すると…

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