どこでもドアが欲しかった

後輩に誘われて普段いかない牛丼屋に行ったのだが…

time 2016/11/18

後輩に誘われて普段いかない牛丼屋に行ったのだが…

10年ほど前、俺は水道橋のとある本社にいた。

東京ドームの近くにある吉野家は、噂では年間売り上げ日本一だとか。 
巨人戦ともなると、尋常ではない数の弁当をさばくらしい。

会社から近いというのが大きな理由だったけど、単純に美味くて飽きないから俺も何度も足を運んだ。 

ある日の昼食、後輩に誘われて一度だけガード下の神戸○○○亭へ行くことになった。
吉野家派の先輩もきっと気に入りますよ!というよく分からない後輩の強い自信もあり、それなら一回行ってみようというノリで。

店に入ったら凄い人で、俺と後輩は離れ離れの空席に座った。
俺の座ったテーブルには前の客が食べ終えた食器が残されていた。
混んでるからしょうがねえな、まあでも注文聞きにくる頃には片付けられるだろうと最初は思っていた。


ところが五分十分待てど片付けるどころか注文を聞きにすら来ない。
こりゃ完全に忘れられてる。
そこで他の客の品を運ぶ店員がちょうど俺の前を通過したので、
「あの~、注」と言いかけたところで
「少々お待ち下さ~い」とこっちの発言120%全開でガン無視。
さらに待っても全然来やしねえ。

別の席で食い終えた後輩がそろそろ帰りましょうとやって来た。
どうでしたか?美味かったでしょう?という後輩の言葉を華麗にスルーしてレジにて会計。
まず後輩が済ませる。

そして俺は黙って店を出ようとしたら…

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