どこでもドアが欲しかった

真冬の真夜中に、窓を全て開けっ放しで家族が無表情で固まりあっていたので…

time 2016/11/18

真冬の真夜中に、窓を全て開けっ放しで家族が無表情で固まりあっていたので…

まだ僕が中学3年だった頃、父親と母親と弟(まだ小学校低学年)の4人家族でした。
紅白歌合戦を見終わって、いい初夢でも見るかな…ってな具合で寝たのはよかったんですが、真夜中に悪夢(見た夢の内容は思い出せない)を見て、突然真夜中に起きました。

心臓は音が聞こえるほど、激しく脈打っていて、脂汗を全身にじんわりかき、まるで冷や水を背中から流されたかのように、布団からがばっと起きた体勢のまま硬直してました。

「新年早々に悪夢かよ…最悪」
とか思いながら、また寝れるわけもなく、カラカラに渇いたのどを潤すために、冷蔵庫のあるリビングに行きました。
すると、真夜中なのに(時計は見てないけど、たぶん深夜2時頃)家族全員が抱き合った格好でテレビの前に座っていました。

テレビは付けっぱなしで、深夜なので番組がやっていないのにもかかわらず、ニュース番組(これも記憶が曖昧)の画面が映っていました。
しかも無声で…。
それに窓という窓が全部開けっ放しになっていて、外と変わらないほど寒いんです。
明らかに様子が変でした。
ぞっとする寒気を感じました。

「何やってんだよ!!頭おかしいんじゃねぇの??」
と震えながらだが、半ばキレたように怒鳴ると、弟は「だって…ぁ…(声が小さくて聞き取れない)」と言うと泣き出してしまい、それを見た両親は、終始無言&無表情で窓を全部閉めて、テレビを消し、うずくまって泣いている弟に
「もう寝なさい」
ってな感じで、寝室に連れて行きました。

新年早々、気味が悪すぎる出来事に遭遇しまくって寝る気が起きないので、その日は自分の部屋で、漫画を読みながら朝を迎えました。

その後もいろいろとおかしなことが起こるのだが…

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