どこでもドアが欲しかった

一列に並んで電車を待っているといかにも割り込もうとしているオバサン発見。そして、電車が到着すると…

time 2016/11/18

一列に並んで電車を待っているといかにも割り込もうとしているオバサン発見。そして、電車が到着すると…

乗客の波が改札口に消えると、電車の中にはおばさんが一人ポツン。

私達は相変わらずホームで一列に並んだまま動かない。

異変に気付いたおばさんがキョロキョロし始めた時、発車のベルが鳴って扉が閉まった。

座席から慌てて立ち上がり、両手で扉をドンドンするおばさんを乗せて、その『回送電車』は車庫に帰って行った。

普段は発車する前に車掌が車内を点検するんだけど、なぜかこの時はホームにアナウンスが流れただけだった。
乗客が降りてから回送電車が発車するまでの1~2分。
列に並んだ全員が暗黙のうちに一致団結。
誰一人それが回送電車であることを教えようとせず、ただおばさんを見守っていたあの時間は新鮮だった。

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