予期せぬ出来事に俺の脳内は軽くふじこってしまったが、
冷静に観察すると彼らは誰一人として俺に気付いてない。
駐車場奥のポンプ室にあるポンプが、特有の低音でガーッと稼動していたのが幸いしたようだ。
しかも奴らは俺に背を向ける格好で、なんとかこの狭いスペースからバイクを運び出そうと四苦八苦してる。
これは面白そうと思い俺は気配を殺し、身を低くしながら一歩ずつ静かに彼らに近づいていった。
そして彼らに気付かれないよう、ついに俺の車の運転席側に到着した。
ここから僅か数メートル先の助手席側に、
まだ俺に気付いてない犯人がいる。相変わらずポンプはガーッとうなりをあげている。
俺は二度三度大きく深呼吸をし、そして立ち上がって彼らの背後から怒鳴ってやった。
「コラーーーー!」
物凄い勢いで驚く犯人グループ。軽くパニック状態になり必死で逃げるも、
うち一人が思いっきり転んで身柄確保。
見たら推定16、17才のDQN高校生。
そいつを〆あげて念のためバイクの主に確認させたところ、
「こんな奴は知らない」
とのことだったので110番通報。後に共犯者もタイーホとなったwww