10年ほど前、オヤジが商売をやっていたころの話し。
北海道のローカルな町にうちの実家はあった。
田舎とはいえ一応一級国道(2ケタ番台)沿いなんで、それなりに商売はうまくいっていた。
駐車場は30台分くらいあって、国道側に二箇所ある出入り口が道路に対して垂直じゃなくゆるい角度だから、大型車も出入りが容易。
店舗に隣接して家があり、通常であれば夜は駐車場にチェーンをはる。
ただし冬は、国道をひっきりなしに除雪車が通るので、その関係で駐車場出入り口にチェーンははらない。
で、うちの向かいにちょっとした工場があって、そこはトラックが頻繁に出入りするところ。
その一部に図々しいのがいて、うちの駐車場が混んでない時は無断でUターンとか待機とかに使ってやがる。
それでもお向かいさんのところだからということで、親父は少々のことには目を瞑っていたんだが、だんだんエスカレートして、冬はチェーンはらないのを良いことに、翌朝の朝イチに備えて一晩中停めて仮眠する輩まで現れた。
いくら一級国道沿いとはいえ、夜は交通量少ないから本来はすんげえ静かなんだよ。
そんな状況で一晩中トラックのアイドリング鳴らされたら、うるさくて眠れない。
頭にきた親父だがドライバーに苦情を言っても、翌朝向かいの事務所に行ってもまるでダメ。
向かいの会社は東京に本社がある一流企業なのだが、そこの支店長が完全にDQNだったわけ。
これで親父は完全にブチ切れ、策を練った。
そして、ある日の夜…