頃合いを見て
「嫌な予感がしたので一部始終を録画してあるんですが、見てもらえますか?」
と警官に告げると嫁はいきなり
「卑怯者!」
と俺を罵った。
へ?パニック状態でロクに口も利けなかったんじゃないの???と、さすがに警官もいぶかしがり、警官が
「見せて頂けますか」
と俺に言った。
すると嫁はいきなり毅然とした態度で
「見る必要はありません!私たちは夫婦ですので夫婦間の問題に警察の介入は必要ありません!帰ってください」
と必死。
事情を察した警官は
「ご主人の言うことが真実なら、虚偽告訴罪に問われますので、そうはいきません。 ご主人、どうしますか?」
と聞いてきた。
「あなたやめて!お願い!」
と懇願する嫁をちょっと憐れに思ったが、俺もそろそろ我慢の限界だったので、淡々と操作して隠しカメラの映像をテレビに映した。
どこで何があるかわからなかったので、ダイニング、リビング、廊下の3点に隠しカメラを仕掛けておいたんだけど、廊下の映像にはトイレに立ったはずの友人が物陰でリビングの様子を窺い、タイミングよく飛び出す様子もバッチリ。
その後、弁護士頼んでいろいろ調べたら、会社の男と不倫してたそうだ。
二人はこってり絞られて起訴猶予にはなったけど、逆に不倫と合わせて慰謝料300万もらって叩きだした。
隠しカメラのアドバイスとセッティングをしてくれた友人に感謝してぶんどった慰謝料を半分渡そうとしたが固辞されたので、銀座の寿司屋でご馳走した。