ウイスキーのボトル
梅酒のミニボトル
小さなコップ
マイルドセブンオリジナルが数箱
100円ライター
吸い殻の詰まった瓶
ファブリーズ
CDウォークマンとイヤホン
氷川きよしのCD
嵐のCD
女性自身と週刊文春
蓋の裏側に貼られた櫻井翔の切り抜き数枚……
目が点になったよ
グレゴリー・ペックが一番好きなんじゃないんかい!
酒もタバコもしないんじゃないのかよ!
そして、俺の中の積年の謎が解けたよ!
「う~ん、なんかばあちゃんって、独特の匂いするよね~、なんの匂いだろう?外国の香水?」
……タバコの匂いだよ!ボケ!
なんでわからなかったんだろう?自分で自分の鈍感さにびっくりだよ。
たぶんばあちゃんは、毎夜、風呂から出て自室に引っ込んだ後、
この裁縫箱wの蓋を開けて、櫻井翔の写真を眺めながら、
タバコ吸って酒飲んで、嵐のCD聞いたり、女性自身読んだりして、
リラックスしていたんだろうな
でも、なぜ隠す!w
内心、知ってはいけないことを知ってしまったことで興奮しつつも、
平静を装って、祖母に裁縫箱を届けた。
んで帰宅後、我慢できずに姉にそれとなく聞く
「ばあちゃんって、なんかタバコの匂いするよな? 隠れ喫煙者だったりして」
「え?あんた知らんかったん?(笑)」
「えええええええええ!!!!!!!」
母にも父にも確認
「知ってるかと思ってた」と異口同音
なんというか、暗黙の了解兼タブー化していて
そのことが家族の話題になることはこれまでなかったらしい
祖母自身がバレていないと思い込んでいることもあり誰もそれを口にできなかったよう
俺は俺の家には喫煙者がいない(と思い込んでいた)うえ
父が飲み会帰りでタバコ臭い時なども
ばあちゃんを気遣って誰も「タバコ臭い」とは言わない
その家で育った俺は”タバコの臭い”を正しく識別・認識することができないままだったから
祖母のタバコ臭さにも気が付かなかった
と必死で言い訳したが、祖母の入院中、家族には
「超絶鈍感嗅覚ゼロ男」ということをイジられまくってしまった
なんかまだパイプたばこ?とか高そうなブランデーとかだったら
衝撃もここまで大きくなかったかもしれないが
箱に入ってるすべてのものがばあちゃんと真逆のイメージの代物ばかりだったからかなり衝撃だった
ちなみに今でも吸ってるっぽいので
この前、祖母の部屋に熱感知型の火災警報器を取り付けました
長生きしてくださいね!孫より!