もう死んじゃったけど、昔飼ってた雑種の雌犬「ナナ」の話。
大学の時、サークルで知り合った清楚系美人(A子とする)に告白され有頂天になって付き合ってた。
しかし、A子を家に連れてきたらナナが尋常じゃないくらい警戒心をあらわにした。
もともと大人しい甘えん坊で、初めての客や宅配便の兄ちゃんにもなでて?なでて?って寄っていくタイプだったのに。
さすがに吠えたり噛みついたりはしないものの「フッフッ」と鼻息も荒くA子の周りを遠巻きにぐるぐると回り。
自分の宝物スペースの確認に走ったりA子の一挙手一投足にびくっと過剰に反応したり忙しいのなんの。
俺から「人なつこい犬」と聞いていたA子は、その態度に不機嫌になり「かわいくなーい」を連発。
俺としては今日こそ決めてやるぜ!と張り切っていたのだが結局何もできなかった。
ナナもメスだしA子に嫉妬したか?と思ったが…
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それをきっかけにそれまで浮かれてた気持ちが少し冷静になると、金遣いが荒いとか、サークルの地味な子や出掛けた先の店員への態度が悪いとかA子のあらが目につき始めて、何だかあっという間に冷めてしまい別れた。
俺ごときに振られるというのはA子にとって相当屈辱だったらしく、サークルで悪い噂を流され、サークルの連中とも疎遠になった。
その後、A子がカードでかなりの借金をこさえた上に何股もかけて妊娠し、関係のあった全員に
「あなたの子だ」
と告げて堕胎費用と慰謝料を請求する事件があったらしい。
結局ばれて大学を辞めて親が地元に連れ帰ったと聞いた。
ナナはA子の本性を見抜いていたのか、それともA子が当時既に妊娠していて、ナナは妊娠した女性の臭いに反応して不審な行動を取ったのか、はたまた単純にA子に嫉妬したのかは分からないが、結果的には俺の危機を救ってくれたナナの武勇伝だ。
ちなみに今の嫁を初めて家に連れてきた時は、ナナは嫁を歩かせない勢いで足元にすり寄り転がって腹を見せていたよw