うちの母親はちょっと頭おかしかった。
どのぐらい頭おかしいかというと、OL時代に後輩さんを精神的に追い込んで退職させたことをドヤ顔で自慢するぐらい。
後輩さんへのいじめの内容も、ゴミの浮いたお茶を上司に出して後輩さんが淹れたって嘘吐いたとか、報告すべきことを報告したって嘘吐いて実は報告してなかったとか迷惑なことばっかり…。
真っ昼間に子供が公園で走ってるだけでうるさいだの静かにしろだの若いお母さんに説教。
砂場にいた幼女を蹴っ飛ばす。
わざわざ女子高生に近寄っていって邪魔って言ってぶつかる等々…
父さんは温厚な人だし当時私もお姉ちゃんも小学生だったから心当たりは母親関連しかない。
私が小さい頃は家の中はお姉ちゃんの頬を叩くパシッという乾いた音と怒鳴り声ばっかり響いていた。
私は小さいとき胃が弱くてよく嘔吐してたんだけど私も吐く度に叩かれたりしてた。
嘔吐=怒られるみたいな認識だったから彼氏の前で嘔吐して心配された時は
「えっ?」ってなったよ。
私が中学生になった頃にはお姉ちゃんは見事な拒食症のメンヘラになってた。
太腿は”太”腿じゃなくなるわ、肌は白いを通り越して青白かったりドス黒かったりするわ、この辺から流石に周りの大人たちも口を出すようになってきた。
お祖母ちゃんが「これ読め」的なこと言って拒食症とか子育て関連の本を持ってきてくれたんだけど
「望むもの全てを与えたら人は駄目になる」
「子供が我儘を言っても毅然とした態度を貫くことが結果的に良い結果をもたらす」
「親の威厳がなくなってきている」
「子育てに失敗しても親は自分を責めなくていい」
「親をコントロールするために食を拒む」
この辺の文に赤ペン引いてこれ見よがしに見せて、母はますます意気揚々とお姉ちゃんを虐めた。
結局、お姉ちゃんは叔父さんの家に避難することになったんだけど、お姉ちゃんの意思で私も一緒に叔父さんの家に避難して家から脱出した。