どこでもドアが欲しかった

安全な出会い系サイトである女性と会ったらプリクラ詐欺で最悪な容姿だった。→女「一生のお願いがある」俺「……なに?」

time 2016/11/22

安全な出会い系サイトである女性と会ったらプリクラ詐欺で最悪な容姿だった。→女「一生のお願いがある」俺「……なに?」

「ホテルに行ってみたい、何もしなくていいから」

「それは無理」「お願い!10分で帰ってもいいから!」
と押し問答をして、結局枝子にぐいぐい腕を引っ張られ
気付いたらホテル街にいた

慣れた感じでホテルに入り、部屋を選び進んでいく枝子。
俺は死んだ魚の目でついていった。

部屋に入ると
「素敵ー!初めて来たー!!」と興奮する枝子。

約束通り10分経ったので帰ろうと言うと
枝子はコーヒーを入れて一緒に飲みたいと言う
コーヒー飲んだら帰るからなと約束したのに
俺は枝子に押し倒された。

実は彼氏いない歴=年齢で、経験もない
経験させてほしいと懇願する枝子
さすがに俺も無理なので
「お願いします」「無理です」「お願い」「無理」と
2時間近く押し問答を繰り返した

俺はまだ20代なのに
「本当に好きになった人の為にとっておきなさい」とか
ジジイみたいに説教したんだけど
「一生彼氏ができる予感がしない」
「このままで死んでいく私を憐れんで…」と騒がれ折れた

少しでも明かりがあって枝子の顔が見えると無理なので
恥ずかしがる枝子に気遣うように電気は全部消して
更に目をつぶって他の女を想像してなんとか終わらせた

終わってから枝子が
「腕枕してほしい」と言ったが断った
朝まで一緒に過ごすつもりもなかったので
「仕事がある」と言って金を置いて帰った

その後枝子から何度かメールが来たが全部無視した
バレンタインに「チョコをもらって下さい」と言われたが
「彼女ができたので、もう会うことはない」と突っぱねた。

そんな枝子のことなんか忘れて2月が去り3月が去り新年度になった

新入社員は本社で入社式に出て、
その後10日ほどオリエンテーションに参加して
その後全国の支社に配属される
それが昨日だったのだが、俺の支社に来た新人があの枝子だった

みんなの前で「運命の再会ですね!」と騒がれ
動揺して上手く言い訳ができなかった俺に対し
枝子は「以前お付き合いしてました」とのたまったらしい

もう人生詰んだわ。
俺ブス専じゃねーし。

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