家族の介護が終了したらいつの間にかアラサーになってました。
介護をしたことに後悔はないけどやっと自分の人生に目を向けれると思ってたのに、アラサーにもなると同世代のまともな男性は結婚してるか、何歳か年下と付き合っているかのどちらかで、残ってるのは残ってるだけの理由がある人達ばかり。
学生時代に何度か交際をしたことはあるけれど今の私に近寄ってくる男性達は、不倫目的のクズか、焦ってるBBAなら体目的の人か財布がわりにできそうだと下心満載のクズか、上記二つ以外の残念すぎる様々な理由(借金、ギャンブルなど)を持つクズかのどれか。
睡眠時間も細切れでご飯はかっ込むだけ、身なりに構う余裕のなかった私は年より老けた地味ブス。
手入れされてないパサパサな髪や肌、若くもない癖に年相応の男扱いの技術もない。
男性が欲しがる魅力は何もないから仕方無いとも思う。
友人達との付き合いも最小限になっていたので紹介してもらえるつてもなかった。
幸せな結婚が無理なら子孫繁栄だけでも!!と、やり捨て目的なのを一応隠してくれている男性からの告白を受け、
「結婚前提のお付き合いしかできません」と返してお付き合いに。
「初めては好きな人に大切にされたい」
という淡い乙女心(※当時30代)を抑え込み、子孫繁栄に励んだ。
彼は地元を離れてる間だけ私を体目的の人として使う為に、住所も就職先も学歴も地元も嘘を教えてきたけど、全て突き止めてこっそり二人の写真を撮ったりと証拠として保存。
彼の携帯のメールを見て善良そうに見える友人達何人かと連絡をとっておいた。
連絡先として彼の携帯の電話帳等も全て保存しておいた。
男性にとって避妊しない行為は相当な快楽らしくすぐに懐妊。
万が一と思って妊娠を告げたらその場は驚愕しつつも喜んでくれたけど、すぐに家に帰されて着信拒否された。
こっそり彼の家に行ったら引っ越し中。
引っ越し屋のお兄さんから引っ越し先を教えていただいて彼の動向をリサーチ。
「彼を探し回っていた」という名目で中絶できない月齢になってから彼の友人達に根回し。
彼の友人達は彼に激怒し私を心配もしてくれた。
彼と彼のご両親と彼の地元の本命彼女を交えての家族会議をすることになった。
彼の父親は最初から頭を下げてくれていたけど、本命彼女と彼の母親は私に怒りを向けていた。
当の彼は下を向き私を見ようともしなかった。
彼と出会った場所や、学歴や経歴、生い立ち等を聞かれ、私が大学を中退した理由が家族の介護であること等を語ると彼の父親は苦しそうに息を吐いた。
本命彼女は「聞いていた話と違う…」とぽそっと呟いていた。
彼の母親は疑わしげに「本当に息子の子なの?」と聞いてきたので、恥ずかしかったが正直に彼しか知らないことを告げ、
彼とのメールのやり取りも提出できるし、出産後ならDNA鑑定をしてもいいこと、なんなら興信所で身の回りを調べても構わないことも告げた。
ふらつきながら頭を押さえる彼の母親。
ふらつく母親の体をそっと支える父親を見て、(私もこんな夫婦になりたかったな)と羨ましかった。
震え始めた彼を本命彼女は「どういうこと?どういうこと?」と軽く揺さぶっていた。
「しつこく口説かれていた」
「飲み会で酔わされて無理矢理押し倒された後は覚えてない」
「時期がおかしい、俺の子じゃない」
と彼は本命彼女と家族に話していたらしい。
彼の父親は土下座をしようとしてきたが断り、これから先を考えることに。
絶対に産むことと(産まざるをえないし)私一人でも育てることだけは強く主張した。
「家族が亡くなって、辛いときに支えてもらってとても感謝していた」
「一生一緒にいてくれると約束してくれて嬉しかった」
「全部嘘だとわかってとても辛いけど授かった命を捨てるなんてできない」
と泣きながら伝えた。
彼の母親が号泣しながら謝ってきて、彼の父親と本命彼女が泣きながら彼をぶん殴っていた。
彼は「俺まだ父親なんてなりたくない」「(本命と)別れたくない」と泣きながら言っていた。
彼は滅茶苦茶嫌がっていたけど結婚することになった。
彼の友人達にも話を伝えたら、話を広めてくれてほとんどの友人達が彼と縁を切ったようだった。
こんな彼と結婚したかったわけじゃないが、妊娠出産産後は専業主婦の方が生活が安定する。
どうせ浮気するだろうから慰謝料取って離婚か、ATMとして使い潰すかのどちらかを予定しての結婚だった。
案の定…