僕は中学のころ、部活で頻繁に賞を貰っており、そこそこ学校で有名でした。
なのでバレンタインもチョコレートをくれる女の子が何人かいました。
僕が3年生のころ、1人の女の子が
「特別に食べてほしいから」
とバレンタインの前日にチョコレートを渡してきました。
その人はそれまでチョコレートをくれたことがありませんでした。
家に帰って封をあけると、中からキラキラと透明な結晶の粒がついたチョコレートがでてきました。
一つ直径5センチくらいでした。
全体的にブツブツしていて、中にも透明な結晶粒が含まれているようでした。
見たことのないチョコレートだったので口の中に含んで噛み砕いた瞬間、口の中に、本当に言葉にできないような刺激が走りました。
痛い、辛い、甘い、臭い、不味い…
不愉快な感覚が口の中に広がり、慌てて吐き出しましたが、口腔内の刺激で大量に出てきた唾液のせいでチョコレートが口の中に広がった後でした。
直後に恐ろしい吐き気が襲い、鼻血を吹き出して意識を失いました。
母親が見ていたところによると、倒れ込んで恐ろしい
「オゲエエェオゲエエェ」という、低いうめき声をあげて、ずっと黄色い胃酸を吐き続けていたそうです。
気づいたら病院でした。
喉が胃酸でやられて焼け付くような痛みがありました。
母親がチョコレートの包を持ってきていて、
「このチョコレートに…」