どこでもドアが欲しかった

友人Aとおばさんを助けた→それがきっかけでAは…

time 2016/11/24

友人Aとおばさんを助けた→それがきっかけでAは…

数年前の夕方、友人Aが家に遊びに来ることになって、自転車で駅まで迎えにいった。 
Aと落ち合い、私は自転車をおして、Aは徒歩で、細い道をアパートまで並んで歩いていた。 
そしたら、暗闇から、
「助けてください。助けてください。」
とか細い声がして、 

声の向くほうを見ると、杖をついた50歳ぐらいのおばさんが立っていた。

Aが
「どうしたんですか!?」
と駆け寄ると、おばさんは
「うまく歩けないので近くの家まで連れて帰ってほしい」
といった。
Aは杖をついたおばさんの手をとり、3人で暗い道を歩いた。
おばさんの家はすぐ近くで、Aは玄関まで寄り添って、送り届けた。


再びAと二人になると、Aが
「一緒に歩いてるとき、おばさんといろいろ話した」
と言い出した。
なんでもおばさんは旦那さんにボウ力を振るわれ、娘は出て行き、一人暮らし。
交通事故で体がちゃんと動かなくて杖をついてる。
それと、私は離れていてわからなかったのだけど、酒臭かったらしい。

家につくと、Aは
「汚らわしい。塩まいてほしい」
と言い出した。
日ごろAは人の悪口も言わない、優しくてニコニコしたお嬢さんなので、すごくびっくりしたのが第一の修羅場。

いわれるがままに玄関に塩をまき、Aの体にも降りかけた。
Aが具合悪そうにして、帰ると言い出したので、また駅まで送っていくことにした。
3mぐらい歩いたところで、Aは突然しゃがみこんでブルブル震えだした。

びっくりしてAを覗き込むと、Aの顔は真っ青で、苦しそうに心臓を押さえながら
「やられた。見つかった。」
と繰り返していた。
おろおろしていると
「少し休めば大丈夫」
というので、部屋に折り返して話を聞いた。

「今日は(Aが)黒い服を着ていたので狙われた」
「不浄のものに見つかった。汚らわしい。」
とA
私はオカルトは信じていないし、見つかったもなにも駆け寄って家まで送ったのはAなのに、と思いつつも
「体の悪い人を送ってあげたのは事実だし、いいことしたじゃん?」
「A優しいじゃん」
「10分ぐらいし関わってない人をそこまで言わなくても」
みたいな事を軽く言ったと思う。 

Aはずっと具合悪そうな顔をして、結局その日は、うちに泊まってくことになった。

翌朝目が覚めると、AはいつものニコニコしたAに戻っていた。
実はその日も遊ぶ約束をしていたので、ふたりで出かけた。

出かけ先でちょっと私は用事があったのでAと別れ、10分して戻ると…

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