翌々日には実家に居ることがわかったものの、それから全然帰ってこない。
父は家事ができないので、大学生で一人暮らし中の姉が時々助っ人に。
三人(実質姉一人)でなんとか家事をこなし、父は電話で毎日母を説得。でも徐々に家は荒れて、色々くちゃくちゃ。キツい時期の到来。
ここらへんで父に「お前のせいだ」とグーでナグられ俺号泣。怒鳴られひどいこといっぱい言われた。父も限界が来てた。
後悔なのかよくわからないけどこの頃の俺、壁にひたすら頭を打ち付けるという謎の癖にハマる。常人には理解不能な遊戯。
家ではずっと泣いてた気がするが、学校では当時凄まじく人気だったFF10の話ばかりしてて友達には察知させなかった。
実は母が家出したのは、母の悪い所を言う会議の際に、
父がポロッと言った「結婚しなければよかったかナ(笑)」という糞にも劣る発言のせい。
これを母から聞いた姉が「だったらもうお母さんのやりたいようにやればいい」と言った結果、出ていったと。
二ヶ月くらい経って漸くそれを知った父は、<!–nextpage–>母と姉に本意気の謝罪。
そしてやっと帰ってきた母、それを知って泣きだす姉、嬉しそうな父。
父と母は姉を慰めながら感謝と謝罪の言葉を並べるという妙技を披露。姉、笑顔に。
たぶん姉がいなかったらもっと悲惨なことになっていただろう。
それから10年以上経った今、実家のリフォームを両親にプレゼントしたかっこいい俺(DT)を「立派になったね」と褒めてくれた姉に涙した。
ただ未だに、若干の恐怖心が燻っていて父とはぎこちない関係のまま。