同じくかつてA子に彼を略奪されたB子と
A子に浮気された捨てられたC男も面白がって仲間にくわわり
三人で「最近、彼くん痩せたんじゃない?顔がげっそりしてる」
「あのアパートに引っ越したの?うわぁ…先に相談してくれればよかったのに」
「なんか女難の相が出てるよ」
と彼に会うたび心配するふりして、よってたかって色々言いまくった。
その頃には私は
「彼くんの部屋に行くと具合が悪くなる」
と匂わせて、呼び出されても行かないようになっていた。
彼は貯金もないし、そう簡単に再度引っ越しというわけにはいかないことはわかっていた。
6ヶ月目、彼がついに
「はっきり言ってくれよ!なにが見えるんだよ、おれん家にはなにがあるんだよ!」
と私のアパート前で騒いだので、警察を呼んだ。
彼は警察に「おれは彼氏だ」って主張していた。
私は知ってる人だとも知らない人だとも言わずただ「怖い」と言って震えていた。
警官さんが優しく
「あとでまた来ます。今晩はもういいですよ」
って言ってくれたから、お礼言って部屋に入って寝た。彼氏は連れていかれた。
翌月、ほんとに10キロ近く痩せてしまった(ように見えた)彼に
「ごめんなさい。もう別れたい…理由はわかるよね?」
って言った。
彼氏はぼろぼろ泣くだけで一言も反論しなかった。
私はA子のことを言ったつもりだったんだが、彼氏はそう受け止めてなかっただろうな。