出てくるとさっきの親子連れがいたところは霊安室で、自分が鬼の形相で飛び込んだその時は遺族がなきがらと病院を去るところだったと気がついた。
父には一人娘で可愛がられてたと思ったのにトイレにも寄ってもらえない存在だったのかと思ってへこんだ。
この後到着した墓地で今度は母が
「トイレ行きたい」
と言い出し、そこは完全にコンビニも病院も遠い住宅地なので
「早く(次に行く予定の親戚宅に)行こう」
と母が急かすと、父はわざとゆっくり歩いて車に近寄るのを焦らして笑っていた。
60近い母のがトイレ我慢しずらいだろうに。
子供のころは山道で車酔いしても
「もっと景色がいいところまで行く」
と言ってなかなか停車しないし、花粉の多い日に
「窓閉めて」
と言うと半分しか閉めず
「全部閉じてくれないと意味ない」
と言うとまた全開にしたり、毒親というか軽いサイコパスにすら思える。
家族に私しか花粉性がいないのでわからないんだろうが
それ以来懲りたのでもう父の運転する車には乗らないことにしてる。