「だけど彼には助けられたから彼には100万ドルあげる」
と言われ俺らポカーン。
「ハネムーンで人コロしちゃ駄目」
とお茶目におどけて笑って許してくれた。
「おいおいいつだって殺しちゃダメだぞ」
と旦那さんも笑ってた。
真面目に神か仏かと思った。
十二年経つが、今でもエアメールでクリスマスカードくれるし、嫁も自分の小遣いで年一で贈り物してよくSkypeで話してる。
いつか日本に遊びに来たいと言うので案内すると言ったら
「落ちたくないから富士山は遠くから見るだけよ」
と笑ってた。
嫁はその一件以来
「夫に百万ドル借金有るなんて世界でも自分だけだし夫は男の中の男」
と少ない稼ぎの俺を立ててくれるので俺にとっては棚ぼた。
でも真の漢はおばちゃんだと思う。