カーチャンがいつか死ぬ生き物だと実感した瞬間。
健康診断にひっかかって、再検査してもやっぱりそうで入院が決定して、ああ、カーチャンっていつまでも生きててくれるわけじゃないんだと初めて実感した。
理屈じゃわかってたんだが、それまで身近に起こるものだと思ってなくてパニくった。
カーチャンはロボットのように丈夫で、働いて帰ってきたらメシつくって、洗濯して家をきれいにして風呂を沸かして親父の面倒をみるそういう生き物だと思ってた。
メンテせずとも永遠に動くような気がしていた。
でもそんなことあるわけないよな…
でも焦燥感があるだけで別に何するわけでもないんだよな。
頼られもしないし、何かしてくれとも言われない。
見舞いにくらい行った方がいいんだろうけど、なに持って行ったらいいかもわからない。
バスの乗り継ぎ方も知らない。