彼の い も う と でした。
状況を飲み込めず、恐怖心も先にたっていたので、私はそのまま人気のある道路へ向かって走り出してました。
それ以上後ろから足音がついて来ることはなく、襲ったのが彼の妹さんだと分かり、警察ではなく、取り合えず彼へ電話することに。
電話で彼に事情を説明しながら 明るい所で自分の姿を鏡を取り出して見てみると、首の後ろの方から血が出ていました。
だけど、それはそんなにたいした傷ではないみたいでした。
それよりショックを受けたのは、髪の方でした。
切られていました、バッサリと。
彼に長い髪の瑞季は好きだと言われ、伸ばしていた髪なのに。
彼の方は「信じられない、まさか・・・そんな。風子が・・・」
とうわごとの様に言っていました。
私でさえ信じられないのに・・・。
その後、私はタクシーを拾って一応救急病院へ行き、傷口を見てもらってから診断書を貰いました。
傷口は縫うほどでもなかったので一安心です。
そうこうしている内に、彼が飛んできてくれました。
髪をバッサリ切られ、首にガーゼを付けられている私の姿を見て
彼は「ごめんな・・・」と言いながら泣いていました。
私より彼の方が取り乱しているようでした。
そしてすぐに彼の両親に連絡し、妹さん夫婦の家へ行くことにしました。
小さな子供も居る妹さんの家へ行くのは躊躇われたのですが、そうでもしないと話しに来てくれないだろうと言う事で、妹さん夫婦の家で話し合うことに。