姑が末期癌で死んだ。
苦しんで苦しんで死んだ。
実の母親の病気に向き合えない旦那は、私に付き添いを任せて逃げた。
私は毎日欠かさず一日朝から晩まで付き添った。
姑の地元病院から、私たちの近場の病院に
転院させるまで旦那にガンガン私が責められていた。
家計は苦しくて全て私にぶつけていた。
「ひとでなし人の親だと思って
冷たい女だ結婚しなければ良かった鬼畜」
病気が発覚するまで私と姑は絶縁していた。
姑の借金問題で。
それまで色々とトラブルを起こされては私が処理するのに疲れたから。
それも旦那に「お前がおかんを癌にした」と責められ、
最終的に引き取りOkした。
意地もあった。
最後まで迷惑かけられてと命を盾にしてと、
仕事を早退して洗濯物持って花を買って付き添った。
最初にこちらにうつれた病院は姥捨て山みたいだった。
ただ死を待つのみで、声も出せない姑は粗相をしたと怒鳴られてた。
姑は私が何か言うたびに小さく笑って「ここでいい」と死ぬ覚悟だった。
流動食すら、もうとれなくて目も見えず体も半身不随だった。
それでも必死でペコペコと私に頭を下げる姿を見て
「あーこの人は、ただ自分で小さな問題を処理する事ができない弱い人なんだ」
と今までの恨みが半分に減った。