どこでもドアが欲しかった

彼氏の車に乗ろうとしたら、突然怒鳴りつける声が。彼は平謝り…

time 2016/12/04

彼氏の車に乗ろうとしたら、突然怒鳴りつける声が。彼は平謝り…

それからオヤジは、ここ1年あまりの出来事を話してくれた。

・彼と奥さんは、以前同じ職場だった。 
・二人は不倫関係になったが、すぐにオヤジにバレた。 
・民事裁判をし、先日慰謝料130万を彼が支払う判決がでた。 
・判決後、彼から謝罪も慰謝料を払う等の連絡もないので、腹を立てている。 
など、オヤジが怒っている原因を聞かされた。

オヤジが語った話は確かにショックな内容だったが、一番悲しかったのは私と付き合い出した時に、彼が出廷していた事。 
全然知らなかったし、そんな事になってるなんて夢にも思わなかった…。

私に語るだけ語ったもののオヤジの怒りは収まらず、彼に罵声を浴びせ続けた。

オヤジの横にいた綺麗な女性は、やはり奥さんだった。 
奥さんも「あなた、もう止めて」と半泣きでオヤジを止めようとしたが、オヤジ興奮するばかり。 
しまいには、「俺の言う事が間違ってるとでも言うのか?なら警察に聞いてもらおう」 
とわけわからんことを言い出し、自分でパトカーを呼んだ。 
「詫びろ!」「慰謝料を払え!」 
その罵声に、野次馬は集まりだすわ、パトカーは2台くるわ、奥さんは泣き出すわで…こういうのを修羅場って言うのかなと私はぼんやり考えた。

お巡りさんは民事不介入だから 
「まぁまぁ~こんな所で話をしても周りの迷惑になるから、後日話をされてみては?」 
と仲裁というか、オヤジをなだめていた。

結局、2時間ほど暴言を吐き倒し、オヤジは少し落ち着いた。

ここぞとばかりに、彼は「後日、弁護士を通じて必ず連絡します」と脱兎のごとく去って行った。

その場に残された私は、奥さんから 
「巻き添えになってごめんなさいね」と同情され、揚句オヤジからは 
「お姉ちゃん…置いてかれてかわいそうに。送って行こうか?」と(苦笑

結局その日はタクシーで帰りました。

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