どこでもドアが欲しかった

オタクでコミュ障の兄だが、ある日「結婚したい人」を連れてきた。その人とは…

time 2016/12/07

オタクでコミュ障の兄だが、ある日「結婚したい人」を連れてきた。その人とは…

私の兄は創作系オタクでその上超絶コミュ症です。 
今どきの自称コミュ症なんてただの甘えじゃん!と思えるくらいの超コミュ症で、家族に対しても、どもる、目をそらす、もごもご喋る、赤面する、という感じです。 
私は慣れてるからいいけど、初対面の人は確実に、なんだコイツ?と思うレベルです。 
しかも低身長で容姿も残念なレベル(私も顔は似てますが、女なので化粧でなんとかなりますw)。 
幼少期には兄と遊ぶときは、会話の必要なままごとなどじゃなく、兄の得意なイラストを描いてもらったりして遊んでいました。 

普通に考えていじめられるタイプの兄でしたが、この絵を描く才能によってクラスでは一目置かれていて、(兄)君○○描いて~という感じで重宝されていたようです。 
小中では学内ポスターなどで何度か兄の描いたものが採用されているのを見たことがあります。 

そんな兄ですが、コツコツやるタイプなので、大成しない代わりに失敗もしない中庸な人生を歩み、今では社会人となりました。 
職場でのコミュニケーションは、チャット?スカイプ?を使った文字でのやりとりがメインなため特に不便は無いと言ってました。 
兄は文字だと饒舌なのです。 

両親はポジティブな性格で、そんな兄の習性を個性と捉えて私の心配を笑い飛ばしていました。 
今思えばそんな両親だからこそ兄も私も幸せに成長できたのでしょうね。 

私は当時、高校時代から付き合っていた彼氏との結婚話もチラホラ出ていたころでしたが、私自身がちょっと古風な考え方に囚われていて、
「兄より先に結婚しちゃいけないんじゃないだろうか?」 
と思い込んでいました。 

そこで私は家で両親に、このままじゃ兄は絶対に彼女もできないし結婚もできないだろうからお見合い話を持って来てくれ、と頼みました。 
両親は、そのうちなんとかなるよ、(私)ちゃんは好きな時に結婚すればいいじゃないか、といつものように笑い飛ばしました。 
兄はちょっと硬い表情をしてましたが、いつものように何も言いませんでした。 
けどそれは兄の決意の顔だったようです。

後日兄が、結婚したい人がいる、と言い出し、両親は小躍りして喜んでました。 
でも私は、なにこれドッキリ?と本気で悩みました。 
兄は家族に嘘を言うような性格でもないので、本気でなんのことだかわからず私の心が修羅場でした(スレチですねごめんなさい)。 

兄が連れてきた女性は、女の私が見てもポーっとなっちゃうような美人だったのです。
この人は誰?…

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