どこでもドアが欲しかった

家に入ろうとしたらナイフを持った男に襲われた!!が、私は兄から「喧嘩三箇条」を指導されていた。

time 2016/12/07

家に入ろうとしたらナイフを持った男に襲われた!!が、私は兄から「喧嘩三箇条」を指導されていた。

兄は口よりも手が先に出るタイプで、私は兄からの鉄拳制裁をよく食らっていた。 
といっても、学校をサボったり、寝坊したり、遅刻したりと私が悪い時だけだし、基本的には妹想いの良い兄だった。 
私も気が強いのでやり返したりして、母に
「暴力兄妹」とか呼ばれていた。
父は空気だった。 

彼氏の浮気が発覚した時も顔面にワンパンチ入れてから別れを切り出すなど、暴力兄妹の名に恥じない行動をとっていたw 

兄は、もし相手から暴力を振るわれそうなときは、
1、まず戦おうとせず逃げることを考えろ。逃げられないときはとにかく大声をあげろ。
2、立っている相手の脛を靴のつま先で蹴り上げろ。素人は足元が見えない。
3、女のパンチなんて効かないので、拳で殴るときは小石でもなんでもいいので手に握り込め。パンチ力が増す。
とケンカ三箇条()を指導してくれたこともある。

ここまでが前提。

学校を卒業し、家を出て一人暮らししながら働いていたある日、飲み会の帰りにほろ酔い気分で当時住んでいたマンションに帰った。
鞄から鍵を取り出し、ドアを開け、部屋に入った途端に、背中に衝撃を受けて、私は四つん這いに倒れ込んだ。
ドアが急に閉まったのかな?と思って振り返えると、そこに知らない男が立っていた。
後からわかったんだけど、駅からずっとつけられてたらしい。まったく気づかなかったよorz
男の手にはナイフのようなものがあり、それを突き付けられて
「静かにしろ」とか言われたと思う。
ナイフにビビってしまい、無言でうなずく私。

仰向けに倒れる私の上に、のしかかってくる男。
私がおとなしくなったので気をよくしたのか、男はナイフを脇に置き、私のブラウスを脱がそうとして?、両手で私の胸元を探ってきた。
あ、ナイフ置いた、と思った瞬間私は、兄のケンカ三箇条を思い出した。それも逆の順番で。

そこで…

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