大学時代、なぜか非常に人気のある男子学生がいた。
学部、ゼミ、サークルの垣根を問わず、あらゆる飲み会に呼ばれていた。
いわゆる、イッキするような体を張る盛り上げ要員ではなかった。
イッキや裸踊りをするわけでないのに、
「飲み会にはアイツはいなくちゃならん!」という空気だった。
正直、自分は理解できなかった。
そいつと特に親しい間柄でなかったこともあるが、特にイケメンでもなく、特に性格がいいわけでもなくむしろ周囲に迷惑をかけて
「でもアイツだからしょうがないな~」と許されているタイプの奴だった。
一度だけ飲み会でそいつの隣になったことがあった。
そいつに「お前、俺のこと嫌いだろ?そういうの何となくわかるんだよな」と言われた。
怒ってる、むかついてる、じゃなく、本当に普通に言われたから
こっちも普通に「や、嫌いじゃないけど、関わりたくないんだわw」と言った。
そいつはヘラっと笑って、それっきりだった。
そいつは留年を2回して6年生で辞めていった。
辞めた直後はそいつを惜しみ、恋しがる奴らで構内溢れかえってた。
しかし…