「すみません、あなたはポテトチップスの精霊か何かでしょうか?
金も銀もいらないんでそこの普通のうすしお味もらえませんか?」
と言ったら近くの中学生がツボにはまったらしく大笑いで
「俺もそこのコンソメ味くれよ。あ、俺は金も銀もくれるならもらうわw」
「うわ、ポテトチップスの精霊なんて初めて見たw」
と口々に言い始めて、そこでようやく店員登場。
「他のお客様の迷惑になりますので…」と言われた途端、ポテトチップスの精霊はプルプル震えながら真っ赤な顔で走り去って行った。
「お、逃げた。ポテトチップスの精霊走って逃げたw」
「精霊追いかけてみようぜ」と中学生の群れも消えた。
俺は静かになったコンビニでポテトチップスうすしお味と紅茶とサンドイッチを買って帰った。
精霊のその後の行方は知らない。