その当時私は付き合っていた彼と遠距離でうまくいかず、別れるか別れないかというギリギリな関係でした。
彼との恋愛に悩んでいましたし受験への不安もありました。
そんな高校二年生の夏のことでした。。。
登下校の最中に携帯がなりました。
携帯を見ると父から電話がかかっていました。
私はそれをみてすぐに嫌な予感がしました。
私の家は毎日のように夫婦喧嘩をしていますが、父から電話がくるまでの数日間は珍しく喧嘩をしていませんでした。
私はそれが嵐の前の静けさということに父から電話がかかってきた瞬間に直観的にわかりました。
そして私は父からの電話にでました。
私『…もしもし』
父『お父さんや。もう学校終わったか?ちょっと大事な話があるんや今から〇○ホテルのロビーにきてくれ』
私『え、いきなりなに!?』ガチャ…ツーツー
父は自分の言いたいことだけ言って電話を切りました。
私は父が電話ごしに泣いているのがわかり不安になり急いで指定のホテルのロビーにいきました。
ホテルのロビーにつくとホテル内の喫茶店に連れていかれました。父は涙目です。
そして私はそんな父に何も言えず座っていました。
父が何も話さないので気まずく数分すると頼んだチョコレートケーキが運ばれてきました。
私は時間をかけてチマチマチョコレートケーキを食べていました。
すると父が自分の携帯をテーブルの上にだしました。私が携帯に目をやると父は
『お母さんは不倫してる』
と言いました。
私はチョコレートケーキの味がわからなくなるほどパニくりました。
言われるだろうと想像していましたが実際言われてみるとビックリしました。
心の準備はそれなりにできているはずでしたが動揺を隠しきれませんでした。
私『ちょ…何言ってるん?証拠あるわけ?』
父『ある。このメールをみろ』
そう言って父はテーブルの上に出した携帯をいじりメールの欄にしました。
そこには母からきたメールが開かれていました。
母からのメールで
『今夜は楽しかったわね』的なメールがたくさん父の携帯に送信されていました。
そのメールが父の携帯に送られた日付は母が同窓会に行くから遅くなると言って、帰宅したのが深夜になった日の日付になっていました。
私はここで疑問に思いました。
父の携帯にどうして母が不倫相手に送ったメールがきているのか?と…
私はその疑問をそのまま父に問いました。
すると父は
母が寝ている間に携帯の機能をいじり母が他人に送ったメールが自分のところにも配信されるように細工したのだと答えました。
私はここで吐き気がしました。
私は父が小学生のときから嫌いでした。
父は私が小さいときから不倫を数人としていたし最近もしていました。
フーゾクなどにも行っていました。
頑固な父はそれでも母には謝ったりはしません。
母は私には愚痴らず離婚せず我慢しそんな父を許してきました。
私にしてみれば母が不倫したくなるのも当然な父でした。
私は何度か母に離婚してもいいよと言っていたぐらい父が好きではありませんでした。
父はバツ1です。
前の奥さんも父の性格に耐えられないようでした。
母は父の祖父祖母にも嫌がらせをされたりしていました。
それでも母は負けたくない!と私の前では明るく対応していました。
私が物心つく前から母はそんな家庭に何十年も我慢していたのです。
母は歳のわりには美しく黒木瞳さん似で私の自慢の母でした。
私にとっては姉妹のような関係の母でした。
そんな母のことを思い出しながら父を見ました。
今までの自分のことはたなにあげて私に泣き付く父を気持ち悪く感じました。
私は泣きながら娘にホテル喫茶店で母の浮気を語る父を見下していました。
私に母の不倫話をしてどうなるの?
私が聞いて悲しむとかこいつ考えねーの?
そんなことを考える私をよそに、父は母と不倫相手はメールのやりとりでセッ ク○について話してたんだとか色々聞かせてきます。
私はこのへんから脳内現実逃避にはしっていたようで父が何を話していたか覚えていません。
ただ昼下がりの土曜のホテルの喫茶店で泣いている中年おやじと女子高生が座っている状況が昼ドラだなーとか、はたから見ればエンコーみたいだなーとかバカなことばかり考えていたことは覚えています。
私は父の言葉をさえぎるように言いました
『お父さんだって不倫してたじゃん。私が知らないと思った?』
父は泣くのはやめ、その目が動揺したのを覚えています。
そして父は言いました。
『男の浮気と女の浮気は違うんだよ!』と…