義妹は服もぐちゃぐちゃ、殴られたらしく鼻血も出ていた。
私達が呆然としていると義妹が抱きついてきて号泣。何があったかは、
一目瞭然。
舅を殴りそうな旦那を止めて、とりあえず義妹を別の部屋に移動させ、
まだ呑んでいる親戚の人達を帰す事にした。旦那と舅の絶縁話は皆知っていたから、
これからのことを家族だけで話すから、と説明したら何か察してくれたようだった。
それから舅を叩き起こして修羅場。始めはへらへらしていた舅だったけど無事な様子の私を見て
やっと状況を理解したらしい。
思い出したくもないぐらい、ひどかった。
混乱してる舅と義妹の話を照らし合わせると、私達の滞在する予定だった部屋に義妹が
たまたま居たら舅がやってきて、私と義妹を勘違いして…ということらしい。
そこまで聞き出すと、旦那がものすごく冷たい見たこともない顔をして舅を見下ろしていたのも
よく覚えている。
後始末や処理で追われたけど、義実家のその後は義弟が面倒をみることになった。
これだけでも人に言えないけど、私はもうひとつ、旦那に黙っていることがある。
姑は亡くなる前に、懺悔のつもりか私に今までの義実家の内情を沢山話した。
義弟の奥さんは死別としか聞いてないが、実は私にやったように舅がひどいセクハラ
(というかもう犯罪に近い)をして、病んでしまったんだそうだ。でも、義弟は
気のせいだの考えすぎだの、娘と思って可愛がってるだのときちんと対応しなくて
奥さんは追い詰められてしまった。亡くなった状況は事故とも自殺ともわからなかったそうだけど
舅と義弟が原因なのは間違いないということ。
義妹は性格の不一致で離婚したけど、本当はすごく手癖が悪くてママ友と何度も問題を起こし、
それで愛想を尽かされて子供を取り上げられて離婚。昔から欲しいものを我慢しなくていい環境だったから
人の物を平気で持っていったりしていたんだそうだ。ほとんど病気に近いと姑は泣いていた。
だから義妹が私達の部屋になぜいたか、私はすぐにわかった。
私や旦那の荷物をあさってたんだ。
姑は終始被害者のように泣いていたけど、私は、この人も共犯だと思った。
義弟の奥さんだって、そこまでわかっていたのにどうして舅を止めたり、奥さんを実家に逃がしてあげられなかったのか。
義妹の手癖も今に始まったことじゃない。躾の問題というなら、なぜ、もっと若いうちに
軌道修正できなかったのか。
お父さんが怖かったの、というが、どっぷり共依存で子供を生贄にしたとしか思えない。
この話を聞いていたから、義実家に行く時に自衛できた。もし何も知らなかったら
義妹ではなく私がああなっていたのかもしれない。彼女はかわいそうだけど、
盗癖さえなければ回避できたのだから、自業自得でもあると思う。