どこでもドアが欲しかった

セクハラDV父に虐待され続けた旦那→旦那母の葬式の日に悲劇が…

time 2018/12/25

セクハラDV父に虐待され続けた旦那→旦那母の葬式の日に悲劇が…

旦那は弟と妹がいる長兄。
でも、生まれつき人とは違う異常(服では隠せない場所にアザや欠損がある、とでも解釈してください)のために舅から随分な虐待を受けてきたそうだ。

庇ってくれたのは姑だけで、田舎で長男様様な地域であるにも関わらず高卒で家から放り出された。
弟や妹はお金をかけて習い事や素晴らしい学歴や留学経験さえもあるのに、あきらかに差別して育てられたと丸わかり。

そこで努力して努力して、外見にコンプレックスのある旦那は人前に出なくてもいい、給料の稼げる仕事に就き、
私と出会って紆余曲折の末交際→結婚話へ。
高校卒業後、全く実家に帰っていないというぐらい旦那と義実家との溝は深かったのだけど、さすがに結婚の挨拶ぐらい…とうちの親が言うので向こうの家族に会ったら、これがもうこれがまた凄かった。

旦那の話を信じていないわけじゃなかったけど、舅はモラハラセクハラDVコンボ。
旦那の外見をあげつらって、こんな男でいいのかと平気で言う。
何度も。
それだけでも我慢できないのに、ムネと尻をがっつり触られた。
息子の嫁は自分が勝手に使ってもいいんだとさ。

びっくりしすぎた私は義実家で大暴れ、旦那と舅は取っ組み合い、姑は泣いてふたりに取り縋って、もうぐちゃぐちゃ。
挨拶どころじゃなかった。

この時、義弟は既に奥さんと死別していて仕事が忙しくて不在、義妹はまだ結婚していたけれど、都合がつかなくてこれまた不在だった。

上記の件で、私は義実家と絶縁。ただ、舅の暴力や経済DVの対象になっている姑だけは見捨てられず、旦那が時々電話で様子を見るって話で落ち着いていた。

ところが数年後、姑が倒れた。
しんどくても病院に行かせてもらえず、倒れてからわかったのは半年の余命宣告。

旦那は私に土下座して、ずっと自分を庇ってくれた姑だけはきちんと看取ってやりたい、できれば葬式まで息子としてできるだけのことをしたい。
そのためにはあの舅に関わってしまうことになるけれどもお願いしますといわれた。

旦那は稼ぎがいいしお金のかかる趣味もないし、貯金はあったから評判のいいホスピスに入れてあげられるし、 完全看護だから私の出番はほとんどない。
姑のお見舞いに行くぐらいは構わなかった。
それに、旦那の生い立ちを聞けば、ここでお母さんに沢山甘えていい思い出を作った方がいいと思ったんだよね。
最後に親孝行させてあげたかった。
ストレス源の舅から離れたためか、姑は余命宣告を大幅にすぎて生きてくれた。
一緒に近場だけど旅行にも行けた。
旦那にも姑にも、いい嫁だとすごく感謝された。

姑が入院している間、舅にも義弟にも義妹にも会わなかった。
見舞いなんて、最初だけ。
家事をしてくれる人間がいなくて困っているから早く戻って来い、できないなら嫁のお前が来い、と臆面もなく言われて、また旦那が切れた。
いつのまにか義妹は離婚していて、義実家に舅と義弟と3人で暮らしていたのだから、家事ぐらいできるはずなのに。

それもこれも、姑が亡くなるまでの我慢だと思い、私も耐えていた。

葬式が済めば、旦那は本格的に義実家と縁切りをするのが確定していたからだ。

姑の通夜と葬式には、親戚がたくさん来ていた。
勿論、ほとんどが初対面。
長男の嫁なのに義実家に寄りつかんで、とちくちく言う人もいれば、あの舅さんじゃあねぇ…旦那くんよう頑張って立派になって…という人と半々だった。
跡取り要員だった義弟には子供がいなくて奥さんの死後再婚話もなく、義妹は子供を取り上げられての離婚だったそうだ。
昔は華やかなお坊ちゃんとお嬢様だったけど、姑の葬式で久しぶりに帰ってきた旦那の方が年収も高くて肩書きもよかったからね。
多分、舅が甘やかした結果なんだろうと思う。

田舎なので葬式の後は義実家の大広間で集まって食事をしたんだけど、親戚のおじさんを車で送りに旦那が席を外すと、舅がからんできた。(これは迂闊だったとあとで謝罪された)
お酒も入って気が大きくなったんだろうな。
周囲がたしなめると激昂して怒鳴られた。
こっちも姑のために我慢していたのに腹が立って言い返すと、義弟にビールをかけられた。

大笑いする舅と義弟はそっくりな顔で、ああこの人達は本当に親子なんだな、と思ったのをよく覚えている。

酒臭いし気持ち悪いのでシャワーを借りて着替えようと広間から出てみたものの、いくら大勢の人の目があるとはいえ義実家は無駄に広くて死角もある。
もし、風呂場で無防備な状態で舅がやってきたら? と想定すると、誰にも気づかれずに被害に遭う可能性もある。
というか、もしかするとそれを狙っているかもしれない。
なので旦那が帰ってくるまでビール浴びたままで待っていた。
あと、舅や義弟がどんなことをしたのか、彼にきちんと見てもらいたかったというのもある。

案の定、戻ってきた旦那は絶句。

葬式も済んでいるし、もう帰ろう、と昔旦那が使っていた部屋に置いていた荷物を取りに2階へ上がった。
旦那がいればかるくシャワー浴びて着替えるのも怖くないと思ったんだ。

なぜか人の声のようなものが聞こえて、おかしいと思った。

ドアを開けたら真っ暗で、なぜか義妹がへたりこんで泣いていて、下半身ハダカの舅がイビキをかいて寝ていた…

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引用:素敵な鬼女様
画像出典:写真AC

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