どこでもドアが欲しかった

蹴られた間男「なんだお前!」俺「嫁ちゃんの旦那っすwサーセンw」親友「どうも、君の上司ですwサーセンw」間男「え…」→結果…

time 2019/01/07

蹴られた間男「なんだお前!」俺「嫁ちゃんの旦那っすwサーセンw」親友「どうも、君の上司ですwサーセンw」間男「え…」→結果…

発端となる俺の結婚は2007年。
大学からの付き合いの彼女と結婚して夫婦共稼ぎで順調な生活を送っていった俺には、余裕ができたら子供を授かるプランがそこにはあった。
順風満帆としか言い用がなく、とても幸せだった。
22のペーペー時代から狂ったように働いていた俺はある程度の地位を保証された下級幹部になっていた。
当時俺の年収は手取りで600万+歩合給。
俺の会社のすごい所はこの歩合給だけで俺が生活できてしまうところ。
大体1年で120万くらい。
忙しかった俺は行員の嫁を信用し、毎年定期を積増していた…筈だった。後述するけど嫁に抜かれてた。

歯車が狂いだしたのは2010年の夏。
嫁の残業日が心なしか増えてきた気がした。
バカな俺は偉くなったから忙しいんだろうなあとかのんきに捉えていた。

秋。俺は信じられないものを目にする。
その日俺は親会社のもとに向かう途中だった。助手席に知らない男を乗せて走っている嫁の車である。
見間違えるはずはない。
結婚記念日のナンバープレートなんだ。
状況が掴み切れない俺は大急ぎで携帯で撮ろうとしたがあえなく失敗。
ブレブレだった。
その後同じようなことは2度となかった。
俺の心には陰りが出たが、同僚がたまたま乗ってたんだろうという結論に至っていた。

飛んで2011年2月、俺は直帰可の外回りを終えてマンションに戻った。
その時自室のベランダの窓近くに居る男女が目に入ってしまった。
どう見ても間違いない。自分の嫁である。
何故か俺は見つかってはいけないと思い物陰に隠れ、成り行きを見守っていた。
俺はこの時確信したよ。
何回も2ちゃんで読んだ仲間の屈辱が俺にも回ってきてしまうと。
会社に戻って極力平静を装いつつも装えてなかったらしく俺は周りから心配の声をかけられ、結局トイレで吐いてしまった。
もう10ヶ月も前になるし伸びなかったからお前らが覚えていないかも知れないがこの時俺はVIPに助けを求めた。
「外堀を埋めろ」
「絶対にバレないよう慎重に行け」
「どうやってもお前が勝つんだから慌てるな」
お前らが無能だなんて嘘だと俺はあの時分かったね。
お前らは「一番敵に回したくない最強の策士」だったんだな。
お前らに勧められて買ったもので損したのは色々役に立った。

でも俺だってリスク分散の必要性くらいは知っているから最高の親友の菊地に全てを語ったんだ。
菊地は大学で経済学を学び専門は金融システムという経験を生かして銀行のブレーンとして活躍していた。
俺の嫁と同じ銀行でな。
菊地は本店勤務のスーパーエリートなんだけどさ。
こいつの話はもう少し先で詳しくね。

お前らに勧められたものをすべて買い揃え、俺は証拠収集をしていた。
車の運転席の下にボイスレコーダー入れるなんて俺は習ってねえけどなんでドーテーのお前らが知ってるんだよ。
動画も貯まり750GBの外付HDDがどんどん埋まっていった。
次第に俺の気持ちもポジティブになり
「うはwwwwwwwwwww証拠出まくりんぐwwwwww」
な俺は業績が向上。
家にいる時間がどんどん減るのと引換えに嫁の浮気が増える、こんな毎日なのに楽しくてしょうがなかった。
気づくと3月の勤務時間は震災の影響もあり500近くになっていた。
ここはさすがに嫁にちょっと申し訳なかったと思っている。

7月、もうそろそろとどめの一撃が欲しかった俺は菊地に相談。証拠もコピーして渡す。
菊地「お前すげーじゃん。よく持ちこたえてるわ。」
俺「楽しくてしょうがねーwwwww」
菊地「お前まだまだ耐えられそうだな」
俺「おkwww余裕www」
菊地「そうそう。年度初め付けでお前の嫁と間男本店に異動させたから」
俺「え?嫁から聞かされてないwwwww」
菊地「幹部候補行員として本店での基幹業務に当たらせる事になったから」
俺「え?お前の圧力か何か働いちゃってる感じ?」
菊地「そんなことはないよ。ただなぜか俺の部署に来たんだけどなんでだろうね。」
俺・菊地「wwwwwwwwwwwwww」
菊地「まあ俺とお前のことは知らないみたいで仲睦まじく働いてるよ。時々一緒の車で帰ってるし。」
俺「電車通勤に変えた意味が分かりましたwwwwww」
菊地「あと」
俺「?」
菊地「9月の第3日曜に俺がマンションの鍵を開けられるようにしろ。」
俺「複製してあとで渡す」
菊地「おk」

9月。これでひと通りの話はケリがつく…

 

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引用:素敵な鬼女様
画像出典:ばくたそ

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