車の運転中、信号停止のためにブレーキを踏んだら変な手応えがあった。
元々じわじわとしか動いてなくて、ブレーキを踏んだ力もごく軽いものだった。
なんだろう?と思いつつも、信号が変わり走り出した。
数分走った後、カーブの手前でスピードを落とすためにブレーキを踏むと、スカスカした手応えで、全くスピードが落ちない。
慌ててサイドブレーキを使うが、それもダメ。
幸いそんなにスピードが出ていなかった為カーブは曲がれたが、全身から冷や汗は吹き出て、頭は真っ白だった。
時期に交通量の多い道に出る、小学校も近く児童も多く通る。
絶対にその道に出る前に車を止めなければ、と強く思った。
頭の中に、嫁や親の顔がチラチラして、心臓がバクバクした。
はっきり考えたわけではないけど、最悪自分が死んでも車を止めるしかない、と覚悟をしたと思う。
俺はヘタレで、何をどうすればいいかも分からなくて全身が震えてハンドルを握る手もガクガクしていた。
その時、道に左側の先にガソリンスタンドが見えた。
数日前まで営業していたのに、チェーンがかけられ事務所が半分解体されていた。
もうここしかない!と思い、ハザードを点滅させっぱなしにして後続車が距離を開けたのに安心して、閉鎖せれたガソリンスタンドにハンドルを切って突っ込んだ。
すると…