どこでもドアが欲しかった

酔っ払った嫁が会社に凸。「おらぁ!○○の嫁じゃい!」←嫁のアルコール依存症に気が付かなかった…

time 2016/11/30

酔っ払った嫁が会社に凸。「おらぁ!○○の嫁じゃい!」←嫁のアルコール依存症に気が付かなかった…

俺現在35歳。 
5年前にさかのぼる。 
地獄はそこから始まった。

俺はその頃出世して残業の毎日。 
帰宅すると部屋がおかしいに気がついた。

テレビがついたままの部屋にウイスキーの空ビン。 
テレビの光りだけで暗かった。 
そこにものすごい顔をした嫁がいた。

「何時だとおもっとんや!!おまえいい加減にせえや!」
普段温厚な嫁から信じられない言葉がでてきた。

俺は軽くパニックになった。 
俺「ちょっと…どうしたんだ?なんで?」
嫁「どうしたもないだろ!おまえ仕事とかいいながら遊んでんだろ!」
(普段の嫁はまったくこんなんじゃない)

俺「仕事してたよ!遊んでる暇なんてないだろ。大体なんでウイスキーなんて飲んでるの?これ一人で全部飲んだのか?」
嫁「そうよ?なにか?」
(この辺でろれつがまわらなくなり変に)

俺「こんなん大丈夫なわけないだろ…おまえ酒弱いじゃん…」
嫁「毎日飲んでるからなれてるよーだ」(もうおかしい)
俺「…ちょっともう寝よう」
その日は寝たが、まだまだ序章だった。

次の日。
嫁は寝たままだったが朝早いので俺は会社にむかった。 
会社で昼休みに電話してみると
嫁「なに?!今日は早いの?」(明らかにおかしいテンション。よってた)
俺「いやいやまだまだ帰らないけどさ。昨日覚えてる?」
嫁「なんだ。………ギャアアアアくそったれレアああ…(あとは意味不明な絶叫)」
俺「おーい!大丈夫か?!どうしたんだよ!」

明らかにおかしかった。 
しかし午後から会議。 
終わってから早退することにした。 

会議中事務の女の子が走ってきた。 
女の子「○○さん!いますか?!ちょっと!早く!きて!大変です!」
会議室はざわめき、俺は背中に汗をかいて事務の女の子のあとを追った。

一階のロビーにきた。
エレベーターおりると絶叫がこだまする。
きいたことのある声だ。ヤバイ。頼む。そう思い走った。

そこにやはり嫁がいた。 

嫁「おらぁ!○○の妻じゃい!うちの旦那殺す会社!ゆるさんで!」

もうこの辺はパニックであまり覚えてない。 
救急車を呼んでもらい嫁をおさえつけていた。

救急車にのり病院にむかう。 
上司はまた後日話そう。電話してくれとだけ言われた。 

救急隊「ひどく酔ってますね。なにか精神科に通われていたりとかあります?」
俺「いえ…おそらくないです」

とりあえず精神病院に向かうといわれた。 
頭の中で2ちゃんの基地外を…のAAがよぎった。まじかよ…と

精神病院にきた。 
この時嫁はもう寝ていたが病院で先生におこされる。

医者「ご主人このようなことはよくありますか?酒をのんで暴れたりとか。」

俺「まったくないです。ただ昨日ウイスキーを飲んで…」
とまあ最近の近況や自分の仕事のはなしをいろいろ話した。

嫁は起きたがまともではないようだった。
医者はいろいろ話しを聴きたいから入院して様子をみたいと言うので従った。

閉鎖病棟の保護室に入院だと言われた。 
看護師に入院するところを案内された。
鍵をあけて入る病棟。普通ではなかった。
そこにはいかにもという目付きをされてる患者がいた。 
さらに奥の部屋に案内される。 
また鍵の扉があいた。
そこには牢屋があった。映画とかでみたやつだって。

こんなとこに嫁をいれるのは…と躊躇ったが医者も少しだけなのでと促され入院がきまった。 

色々書類をかかされ夜に帰宅。 
会社によりたかったがとても無理だと思い帰った。

上司には電話して二週間休めと命令された。

医者が一週間カウンセリングをした。
診断はうつ病からくるアルコール依存性。

退院したのは半年後だった。 

仕事は解雇された。 

どうも嫁が暴れる以前から会社に嫌がらせ電話があったそうだ。 
それが嫁だと判明。 
上司はわかっていてかばってくれてたらしい。

会社からは通常より退職金がたくさんもらえた。なぜかは察して
アルコール依存性について色々と入院中医者から説明をうけた。

退院後 、しばらくは一人にはしたらいけないと医者から言われていた。 
寂しさから飲酒に走るそうだ。 

しかし、一緒にいるのは容易ではなかった。 

離脱症状というのが不定期にくるのだ。
これがやばい。
汗をかき目がおかしくなり暴れる。
もうヤバイ。尋常ではなかった。

離脱症状を和らげるのは酒しかない。 
楽になりたいから酒を欲する嫁。
それをとめる俺。
ボコボコになろうとも酒をかいにいく嫁をとめるのが仕事になってた。 
一度でも飲んでしまうとまた地獄の頻度が増す。

もう限界だった。 
ある夜疲れてしまい寝ていた。 
携帯電話の音で目が覚めた。
警察からだった…

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