山でウド、カタクリ、タラノメなどの山菜を採っていたら、同じく山菜を採りにきた親子を見つけた。
ちなみにそこは俺んちの山なんだが、普通の人は山が国以外の誰かの持ち物だって知らないかもなぁ、と 思って我が家では毎年見てみぬ振りをしていた。
しかしその親子は初 体験なのか乱獲が酷かった。
タラノメなんて手が届かないと枝を折って採っていた。
だからさすがに見かねて
「あ。ちょっと、折らないでください。生えてこなくなりますから」
と注意した。
突然の俺の登場にちょっと驚いた父親だったが、素直に謝ればいいものを
「別に君の持ち物じゃないだろ」
と 口答えしてきた。
「いや、ここ僕んちの山なんですよ」
と言ったら何故か急にキレだして、
「ハァ?なんだよ僕んちの山って。いい加減にしろよ?」
とか言ってくる始末。
びびりの俺は内心泣きたくなってきたが、頑張った。
「いやだから僕んちの土地なんですって。だから枝とか折らないでください」
「じゃあ証明してみろよ、ああ?こっちはなぁ子供連れてきてんだぞ、ああ?だったらお前も草とか踏むんじゃねぇよ、ガキが。なぐられたいのか?」
怖かったのでここで俺は
「いいから、折らないでくださいね!」
と言って退散することに。
いいさ捨て台詞と思われても。
ってことで隠れて監視することにした。
すると…