俺が家に帰宅する前にお隣の家に赴き、
「オバサン!こんにちは!今帰って来たよ!赤ちゃん見るよ!ついでに留守番もするよ!行ってらっしゃ~い!」
有無を言わせずお隣に上がりこみ、オバサンがいなくなってから冷蔵庫や茶ダンスの中を漁る。
離乳食がメインだから育ち盛りの俺にはやや物足りなかったが、なんせタダだ。
これぐらいは留守番&託児のギャラとしてもらってもバチは当たらないって、俺の母ちゃんがそう言ってた。
しかもこのガキ、字も読めねえ遊び方も碌に分からねえくせに、やたらとファミコンソフトを与えられてやがる。
2歳児にはモッタイナイ!
こういうものは俺が使ってこそ有意義なのだ。
それまで苦痛だった託児が、一転して飲み放題&食い放題&遊び放題のパラダイスに。
俺がファミコンに夢中になっている時、隣でなんかガキがカンシャク起こしていたけど知るか。
ほんの数秒だけどガキを「見る」という約束はちゃんと守ってる。
そんなことが数回あっただけで、何故か隣のオバサン逆ギレ。
だけど母は
「たまの(週に3,4回)ことなんだからいいじゃな~いwwww」
と、飛びっきり極上の笑顔でレスしたそうだ。
気がついたらお隣さんは引っ越していなくなっていたが、あんな楽しい至福の託児&留守番は二度となかったな。