大体見当は付くと思うけど、Aのチョコは全く減らなかった。
BのチョコはA曰く
「セットを買って溶かして固めただけの安物w」
だったらしいが、B派の後輩はもちろん男子からも好評で
あっという間に無くなっていった。
(Aのは多少手の込んだガトーショコラとかブラウニーだった)
Aはカンカンになって男子達に
「何で私のチョコ食べないの!?私の方が美味しいのに!」
と詰め寄ったが、男子達に呆られながら
「人の陰口言ってギャハギャハ笑って、俺らが何か言ったら
『Bの味方すんの』って怒鳴ってくる女子のチョコなんか食わねえよ」と
言い返されて撃沈してた。
二年生の2月にこの事件?があったんだけど、
三年になったらこんな目に遭ったっていうのになぜかAの増長が酷くなって、
元々そうやって人を侮る所があったのか、
「私はBより上手い!」→「私は天才!」
と思い込み、
「天才だから必要以上に練習はしない!」と
最低限の練習しかしないようになった。
※もちろん天才級ではなくあくまでも高校の部活レベル
Bは部活命!というタイプでは無かった(むしろドライな方だった)けど、
後輩や同級生に付き合って残って練習したり、
「気になる所がある」
と自主的に残って練習したり…を繰り返している内に上達していったので、
A派の後輩も「あれ…?」と思うようになったらしく、
派閥はグダグダになっていった。
Aは大して付き合いの無かった私にまで
「私達友達だよねっ」と言うようになっていたけど
「『私天才だから』って言うのは勝手だけど、残って練習してる私達を
馬鹿にする人とは友達じゃない」と断った。
(「残って練習しなきゃ上手くなれない下手くそpgr(要約)」と
聞こえるように言ってきた事があった)
そして卒業式を迎えた頃、Bの所に沢山の後輩が駆け寄る中、
Aの所にはAこそ正義、Aは神様!というちょっとヤバそうな子一人だけが
駆け寄っていった。
ヤバそうな子はAに優しくしてもらって惚れ込んでしまったらしく、
Bは敵としか思ってなかった。
Bに優しくされても「敵に施しは受けない!」とか漫画みたいな事言って断ったり、
同級生からあんたおかしいよ、と言われても「私は正常、Bが好きなお前達が異常!」と
人をキチ扱いしたりでのめり込んでた。
ヤバそうな子が入部してきた当初、一番面倒を見てた私の立場は一体…と思ったが
ああならなくて良かった!と思う事にした。