初めて教会での友人の結婚式に出席したときの話。
バージンロードに一番近い席に私は座ってた。
扉が開いてウエディングドレス姿の友人が父親と並んでゆっくり歩いてくる。
拍手の音で何を言ってるのか聞こえないけど、花嫁と父親が何か呟きながら歩いてくるのは気が付いた。
「幸せになれよ」「お父さん、ありがとう」「キレイだな」「てへ」・・・とか
友人の方はベールに隠れて口元が動いてる程度しか分からなかったけど、そんな感じだろうと想像しながら微笑ましく眺め、拍手をしていた。
ところが私のそばまで来た時、突然花嫁が父親の方へ身体を向けアゴにグーパン入れた。
ピタッと拍手が止み、そこにいた全員が固まった。
花嫁は扉の方へのっしのっしと戻って行った。
父親はその場に腰を抜かしていた。そして追いかける花婿。
かなりザワザワしたけど事情が全く分からず、15分ぐらい経ってから
今度は母親と一緒にバージンロードへ出てきて、そのあとは滞りなく終了。
その後カジュアルレストランで簡単な披露宴があって、そのまま県外に嫁いで行ったので花嫁である友人には何も話を聞けず、私たち友人一同謎のままだった。
が、たった一年でその友人は離婚して戻ってきた。
そこでやっと明かされた当時の話とは…