どこでもドアが欲しかった

妹を護衛するためニートの私が送迎していたら、包丁を持った男が突然ダッシュしてきた…

time 2016/11/23

妹を護衛するためニートの私が送迎していたら、包丁を持った男が突然ダッシュしてきた…

数年前のある日、妹が変質者に襲われた。 

妹は軽度の知的障害で、予想外のことが起きると固まって泣いてしまう。 
その時も泣いて帰ってきて事件発覚。 
身体を触られたけど、怖くてなかなか逃げられなかったらしい。 
警察に連絡したし、防犯ブザーも持たせた、人通りの多い道を通るようにも言ったけどやっぱり不安。 
なので足が不自由な母に代わり、当時ニートだった私が送り迎えをすることに。

事件が起こって2週間ほどのある日、仕事が終わった妹を連れて歩いていた。
なるべく人通りの多いところを通っていたけど、その人通りが多いところの隙間のような住宅街を通ってた時、前から、やけにふらふらした男が歩いてきた。 

変な人だなーと思っていたら、その手にあるのは包丁だった。
血の気がひくって、ああいうことを言うんだと思った。 

それに気づいた途端、男がこっちにダッシュしてきた。
何を思ってそうしたかは我ながらわからないけど、妹を突き飛ばして私が地面に転がった。
男が振り向いたその目が完全にイカれたものだったことはハッキリ覚えてる。

その後…

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